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「初陣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

初陣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
1 その第二十五番てがらです。 事の起きたのは仲秋|上浣《じょうかん》。 鳶《とび》ノ巣山《すやま》初陣《ういじん》を自慢の大久保|彦左《ひこざ》があとにも先にもたった一度|詠《よ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ければならない。現に半七はその年の十二月に、小柳という女軽業師の犯罪を探索して、初陣の功名をあらわしている。小柳という女の手口が鍋久の人殺しにやや類似の点がある....
長篠合戦」より 著者:菊池寛
の諫言を取り上げなかった主勝頼の為に、ついに老骨を戦場に晒したわけである。十八の初陣から今まで身に一つの傷を負わないと云う珍しい勇将であるが、或時若き士達に語っ....
島原の乱」より 著者:菊池寛
め、他は鬨を合しめよう」と云うと、勝成嘲笑って、 「我十六歳にして三州|小豆坂に初陣して以来五十余戦、未だ鬨の声ばかりで鶏軍した覚えがない。諸軍力を協せずして如....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
に八尾城を攻撃し、十七日には河内の藤井寺附近に於て、大いに顕氏の軍を破り、正行は初陣の武名を挙げたのである。 『細々要記』に「京都より細川陸奥守以下数十人河内発....
無惨」より 著者:黒岩涙香
も知さぬ程だけれど君は先ず私が周旋で此署へも入て遣た者では有し殊に是が軍で言えば初陣の事だから人に云われぬ機密を分けて遣る其所の入口を閉て来たまえ(大)夫や実に....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
石子は渡辺が内心不平なのを察していたが、今の彼はそんな事を省みていられない位、初陣の功名と云ったような気が燃えていた。彼は驀に目指す家に近づいた。 古くはあ....
獄中記」より 著者:大杉栄
山口や山川の方が一、二年多い筈だ。僕なんぞは仲間のうちではずっと後輩の方なんだ。初陣は二十二の春、日本社会党(今はこんなものはない)の発起で電車値上(片道三銭か....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
かなかった。十四歳の八月の事である。信長が伊勢の国司の北畠と戦った時、鶴千代丸は初陣をした。蒲生家の覚えの勇士の結解《けっかい》十郎兵衛、種村伝左衛門という二人....
太平洋雷撃戦隊」より 著者:海野十三
て、どっと喜びの声があがりました。 無念の手傷 取残された第八潜水艦初陣に、×の哨戒艦二隻を撃沈して、凱歌をあげたわが第十三潜水戦隊は、直に隊形を整....
」より 著者:菊池寛
ようにいつくしみ育ててきたのであった。 「ほかのことでもおりない。明日はわれらの初陣じゃほどに、なんぞはなばなしい手柄をしてみたい。ついてはお身さまの猩々緋と唐....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
対しては親切に面倒を見てくれた。半七は一年ばかりその手先を働いているうちに、彼の初陣の功名をあらわすべき時節が来た。 「忘れもしない天保|丑年の十二月で、わたく....
行雲流水」より 著者:坂口安吾
に死ぬと見せて、髪の毛だけしか轢かせなかったソノ子の手練のたしかさ。これが十八の初陣とは、末恐しい話である。 和尚は突然亢奮した。 「このアマめ。キサマ、死ぬ....
九段」より 著者:坂口安吾
上に、これぐらい世間のきびしい批判をあびれば、誰しもクサルのが当り前だ。ましてや初陣そうそうのことである。ところがこの若者は古狸でも三四年は寝込むようなきびしい....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
三人合作の二番目――藪入り連中を相手の芝居――座附作者の態度――仕切場で執筆――初陣の不覚 晩年の菊五郎 道行の勘平――芸の柔かみ――山中平九郎――最後の「弁天....