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初雁
「初雁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
初雁の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
遮莫家郷|憶 の詩があり、歌には、 ものゝふのよろひの袖を片しきし枕にちかき
初雁の声 などある。現代の政治家や実業家の歌などよりは、はるかにうまい。 ま....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ん》に火が入りました。それをながめると道庵は、足を洗うことを打忘れ、 「ははあ、
初雁《はつかり》もとまるや恋の軽井沢、とはこれだ、この情味には蜀山《しょくさん》....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
たる 桟橋に舟虫散るよ小提灯 蜩や千賀の潮竈潮さして 宵闇や鹿に行き逢ふ奈良の町
初雁や襟かき合す五衣 眼白籠抱いて裏山歩きけり 大寺の屋根に落ちたる一葉かな し....
「源氏物語」より 著者:紫式部
、故郷《ふるさと》の女恋しくなっている青年たちの心を十分に緩和させる力があった。
初雁《はつかり》は恋しき人のつらなれや旅の空飛ぶ声の悲しき と源氏が言う。良....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
の方が似合わしいからといわれますので、おりおりは出詠しました。最初の題は故郷薄、
初雁というのでした。 「何とお詠みになりました」と伺いましたら、四、五首ずつおっ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
に日影をわたる雁のひとつら 晴れそむる遠のと山の夕霧に嵐をわくる
初雁の声 夕の秋雨 たちそむる霧かと見れば秋の雨のこまかにそゝぐ夕暮の空 ....