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初顔
「初顔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
初顔の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明暗」より 著者:夏目漱石
い》の母親が傍目《わきめ》もふらず熱心に見つめている方角であった。彼女とお延は最
初顔を見合せた時に、ちょっと黙礼を取り替わせただけで、拍子木《ひょうしぎ》の鳴る....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
た。チラと見たばかりで誰とも最初は思い出せなかったが、そのうち君江のところへ来た
初顔の女が、 「オーさんよ」 と小さい声で云ったのが聞えた。それで丘田医師が、....
「夏の花」より 著者:原民喜
たが、橋のところで長女とはぐれ、赤ん坊だけを抱えてこの河原に来ていたのである。最
初顔に受けた光線を遮《さえぎ》ろうとして覆《おお》うた手が、その手が、今も捩《も....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
。食事のあとにはかならず、技能ある人々はその腕前を見せてくれと願われた。彼らは最
初顔を赤らめて断わるが、ついには一同の懇請にうち負けて、自慢の曲をそらでひいた。....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
おいたものを、だしぬけに人に見つかったような気がしてならなかったのである。彼は最
初顔をまっかにした。が、朗読が終るころには、むしろ青ざめていた。そして、休み時間....