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判ずる
「判ずる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
判ずるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
は一首も見いだされなかった。人の顔かたちを見て、もとよりその歌の高下《こうげ》を
判ずるわけにはいかないが、この乙女の世にたぐいなき顔かたちと、そのさかしげな物の....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
くにらんで、な、もし、源之丞さまと呼んだあの声になぞがあるはずだ。一をきいて十を
判ずる、勘のいいのはむっつり右門の自慢ですよ。いいなといったら、いいなせえな!」....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
唱うるごとく、この二つのものもまた普通の対照と同じく同類連想の部に属すべきものと
判ずるにしたところで、かく掌《てのひら》を翻《ひるが》えすと一般に、唐突《とうと....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
く、大抵直覚的に判断するのである。いわゆる良心なる者があって、恰も眼が物の美醜を
判ずるが如く、直《ただち》に行為の善悪を
判ずることができるのである。直覚説はこの....
「創作家の態度」より 著者:夏目漱石
無論あるところでは主観も客観も双方一致しているので、書き手の心持、読み手の心持で
判ずるよりほかに手のつけようのない場合がいくらでもあります。だから形式の上ではつ....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
は、よく堪えてお幾の物語の、一部始終を聞き果てたが、渠は実際、事の本末を、冷かに
判ずるよりも、お米が身に関する故をもって、むしろ情において激せざるを得なかったか....
「投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
、出血の状況から見て、加害者の衣服は血を浴びているであろう。 一、刺傷によって
判ずるに犯人は相当の腕の力があるらしい。 一、大鹿のズボンのポケットに、上野光....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
し、それだけでは、余りに顔粧作りめいた記述である。そのようにして、色の対照だけで
判ずるとすれば、さしずめお筆を形容するものに、猩々が芝居絵の岩藤。それとも山姥と....
「接吻」より 著者:神西清
しきりに詫びを言ったり、にこやかに笑って見せたりしていたけれど、その顔色によって
判ずるに、彼がお客を喜んでいる程度は去年の伯爵の足もとにも及ばず、こうして将校連....
「フシギな女」より 著者:坂口安吾
いうことが分らなくて推理はできないものである。ただ、新聞に報じられている状況から
判ずると、朝日の疑っている人物が疑わしいことは確かだ、とだけ、つけ加えて答えただ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
この自称英雄が大官を暗殺する根柢には政論の正邪の判断がある筈だが、理論的に正邪を
判ずるほど成人になっていながら、殺人という手段を選ぶ低能ぶりというものは、野蛮で....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
人の店があった。文房具屋で、本や新聞も売るし、製本もやっていた。リボーは名前から
判ずると、生来の英国人では無いらしい。とにかく、学問も多少あったし、占星術も学ん....
「妖怪学」より 著者:井上円了
るる五行、支干の占法あり。これ、五行を天地万物に配当して、相生、相剋を見て吉凶を
判ずるなり。相生とは、水より木を生じ、木より火を生ずるの類をいう。相剋とは、水は....
「迷信解」より 著者:井上円了
何日に死するなどに至りては、千百中に一もあたることは難い。つまり、易筮にて吉凶を
判ずるも、銅銭の表裏にて
判ずるも、そのあたる理は同一なるべきも、簡単なる銅銭にて....
「若き姿の文芸」より 著者:小川未明
故に、各派の芸術が主張する、主義、態度、即ち人生の批評に関しては容易に善悪を
判ずることが出来ないばかりか、何人と雖も、少くも既に主義となって形成せられた現在....