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判別
「判別〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
判別の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
まいには、登城した時に、煙管をやるのか、煙管をやるために登城するのか、彼自身にも
判別が出来なくなった――少くともなったくらいである。
これを聞いた、山崎、岩田....
「路上」より 著者:芥川竜之介
、いつも人影の間にうろうろしていた。そうしてその代りどれが本当の相手だか、さらに
判別がつかなかった。彼はとうとう物色を断念しなければならなかった。
中央停車場....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
り海底又は地中に生存していたものが今回われらの目に触れたものであるか、それはまだ
判別できない。いずれにせよ、彼等の出現により、われら世界人類は突如として測り知る....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
訊ねたい意は、お三輪もよく知っている。闇がり坂以来、気になるそれが、爺とも婆とも
判別が着かんじゃないか。 (でしょうよ、はあ、……余程の年紀ですから。) (いい....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
の後に眼を据えたまま口を開けて立ちつくしている。四囲の人々がどうあろうと、そんな
判別もつかぬらしく、ただ徒らにその眼は執念く女の屍体に注がれていた。 「君たち夫....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
ました。報告書には次のような意味のことが書いてあったのです。 「自然死か毒死かの
判別は不幸にして明瞭でない。毒死を立証する反応は明瞭に出て来ない。それかと言って....
「赤外線男」より 著者:海野十三
しか見えない気の毒な人がいて、これを全色盲と呼んでいる。軽い色盲でも、赤と青とが
判別出来ないのであるから、うっかり円タクの運転をしていても、「進め」の青印と、「....
「蠅男」より 著者:海野十三
きたのだった。 男か女か、老人か若者か。――そんなことは、ちょっと見たくらいで
判別がつくものではなかった。 「コラ失敗うた。検事さんから、大きなお眼玉ものやが....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
どっちだと考えるのか、今までの材料と君の感じとでは……」 土居は妹の有罪無罪の
判別を、帆村の次の一答によって決しようとて緊張の絶頂にあった。 「やっぱり殺害事....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
と停った。彼は見た。自動車の中には、中腰になって、洋装の凄艶なマダムとも令嬢とも
判別しがたい美女が乗っていた。しかしなんという真青な顔だ。 「うむ、なにかあった....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
を選りだしましたが、これ以上区別がつきません。あとは閣下のお智恵によりまして、御
判別をあおぎたいと考えます」 スミス中尉は、今まで数回川上機関大尉に出くわして....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
自分は紳士で僧侶になっているような気もしたのです。わたしはもはや現実と夢との境を
判別することが出来ず、どこからが事実で、どこで夢が終わったのか分からなくなって、....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
そういうとき推理の力でもって、その穴になった数字はこういう数字であらねばならぬと
判別する。この算数学がいわゆる「虫喰い算」と称ばれるものである。 もちろん、一....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
あるから、それが誰も知っている狂言の場合には、どれが本役で、どれが捨役であるかを
判別することも出来るが、馴染の薄い狂言や新狂言の場合には容易に見当が付かない。加....
「文化線の低下」より 著者:小川未明
舎に住む者という程度の相違をいうのであったらそれによって、人間の幸福と不幸福とは
判別されるものでないといわれるでありましょう。なぜなら、幸福の解釈は、各人の考え....