別れ別れ[語句情報] » 別れ別れ

「別れ別れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

別れ別れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
て間もなく無心に眠ってしまった。二人の姉共と彼らの母とは、この気味の悪い雨の夜に別れ別れに寝るのは心細いというて、雨を冒し水を渡って茶室へやって来た。 それで....
階段」より 著者:海野十三
れは亡くなった四宮理学士にはよく判っていたのだろう、恥かしいことだ)もう一日でも別れ別れになることは出来なくなっているのだ。そうだ。今日もこれから家へ帰ったなら....
地中魔」より 著者:海野十三
るのは大辻さんだよ」 「いや、もう弱虫と、口は利かん」 とうとう三吉と大辻とは別れ別れになってしまった。 大辻老は決死隊に参加を許されると、いよいよ大得意だ....
恐竜島」より 著者:海野十三
そっちへよせる考えだ” ありがたい。二人とも別々に海流の上にのって、どこまでも別れ別れに流されていく外ないのかと思っていたのにラツールの努力によって、二人は筏....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
さだったし、外国で覚えた化粧法が、更に日本人ばなれをさせていた。 「団長さんと、別れ別れになってしまったものですから、よく覚えていないのですわ」 「それじゃ、君....
人造人間の秘密」より 著者:海野十三
ず、二階の窓から外へとびおりた。 ニーナのこえ それ以来、私はハンスと、別れ別れになってしまった。 私も、自分に預けられた一本の黒い筒を小わきにかかえ....
火星兵団」より 著者:海野十三
ろん考えられない」 「地球は、幾つかに壊れるのでしょうね。日本と、アメリカとが、別れ別れになったりするのでしょうね。しかしわれわれ人類は、そうなっても、ちゃんと....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
心配そうな顔をして叫んだ。 「そりゃもう、大変なことになる。お前と僕とはチリヂリ別れ別れさ。僕は警備員なんかに徴集され、お前のような女達は、甲州の山の中へでも避....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
つかれているのだよ」 「そうかもしれないわ。でもほんとに、今夜かぎりで、あんたと別れ別れになるような気がしてならないのよ。ああ、もっと云わせてもらいたいんだけれ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
でその時初めて自分の魂の親の前に自身を投げ出したのでした。それは丁度、幼い時から別れ別れになっていた母と子が、不図どこかでめぐり合った場合に似通ったところがある....
久米正雄」より 著者:芥川竜之介
迦莫迦しさをも承知した上、「わざと取ってつけたように高く左様なら」と云い合いて、別れ別れに一方は大路へ、一方は小路へ、姿を下駄音と共に消すのも、満更厭な気ばかり....
註文帳」より 著者:泉鏡花
へ入って、大廻りに舞台が交ると上野の見晴で勢揃というのだ、それから二|人三人ずつ別れ別れに大門へ討入で、格子さきで胄首と見ると名乗を上げた。 もとよりひってん....
妖影」より 著者:大倉燁子
に、心ない事をいう人だ。これで部屋へ帰られてしまったら、そして船が明朝港へ着けば別れ別れになってしまうのだ。二度ともう会う機会はないかも知れないのに、私は少しく....
和製椿姫」より 著者:大倉燁子
に来てくれた時には、彼はもうアパートにはいませんでした。 それぎり彼と彼女とは別れ別れになってしまいました。 数年後、和製椿姫の名で有名になっている彼女を彼....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
く新しく塗り変えて僕を驚喜させたことなども。ブロイニング家のことも忘れない。皆が別れ別れになったのは、それが事柄の自然ななり行きであったためで、つまり、各人がそ....