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「別事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

別事の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
やそのさまざまの学問は極楽参りの邪魔にこそなれ助けにはなりません。信心と学問とは別事です。たとい八万の法蔵を究めたとて、極楽の門が開けるわけではありません。念仏....
十二支考」より 著者:南方熊楠
わるるを見、呻き声を聴きながら、悠々と壺中に游ぎて壺外に跳び出ぬは、魅力が恐怖と別事たるを証する。洵《まこと》や蛇は寸にしてその気ありで、予当時動物心理学などい....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
り美しきものが創り出されるにせよ、それはこの殺生の内面的動機となんらの関係もない別事である。毒殺しようとして飲ましたモルヒネがかえって病気を癒したのと同じ別事で....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
舞を受けまする。かつは親御様の前、別して御尊父に忍んで遊ばす姫御前の御身に対し、別事あってならぬと存じ、御遠慮を申すによって、わざと夜陰を選んで参りますものを、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
が車の表へ出ると、悶着というのは、そこで展開されていた出来事なのです。 それは別事ではありません、例の熊の子を、幾人かして抱きかかえて連れ出そうとするのを、前....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
では、作品を受諾してもらうことは比較的たやすい。しかし作品を発表してもらうことは別事である。編集者らを機嫌《きげん》取ったりうるさがらせたり、それら小さな君王ら....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
の先を聞くというのは如何にも辛かった。鶴見にはおおよそのことは分っている。それで別事にまぎらして、その話はそれなりに伏せてしまった。父親にはどこか女嫌いというと....
太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
を以て、 「諸君、予はここに諸君の賛成を得たき一の提案を有っておるのである、そは別事にあらず、空間のエーテルを利用して、一の新案飛行器を造出し、以て他の新世界に....
芸術と数学及び科学」より 著者:三上義夫
しかしながら前に述べたところが、これがために変動を生ずるであろうとは思わぬ。全く別事である。 〈八 芸術と科学(二)〉 諸外国ではどうであろうか、少しばかり説....
変身」より 著者:カフカフランツ
えは残念なことにちがっていた。妹はグレゴールに関する件の話合いでは両親に対して特別事情に明るい人間としての態度を取ることに慣れていたし、それもまんざら不当とはい....
融和促進」より 著者:喜田貞吉
て、匿名でその子供の親に送ったものがありました。これがためにその問題は、さらに差別事件になりまして、ひどく面倒になったと聞きました。この手紙はもちろん誰かの悪戯....