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別別
「別別〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
別別の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
済んでいればまだ無事だったんですが、そのうちにお半には音造、信次郎にはお米という
別別の相手が出来た。それがこの一件の原因です」 「お半はどうしてそんなごろ付きの....
「旅愁」より 著者:横光利一
が、車中ずっと続いていた。
ポーランドからソビエットへ入るまでの二人は、部屋も
別別だったからまだそれほど親しさもなかった。しかし、ソビエットの国境で乗り換えい....
「母性偏重を排す」より 著者:与謝野晶子
発揮する尊厳な生活はその外にも無限にあって、それは個人個人の性情と境遇とに由って
別別に定まるものであることを私と共に同感せられるであろう。 私は沢山子供を生み....
「夜の靴」より 著者:横光利一
思わず顔を上げて笑った。 厳寒の空襲のあったある夜、私と妻とはどちらも病気で、
別別の部屋に寝たきり起きられず、子供たち二人を外の防空壕へ入れて置いた夜のことで....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を編むと同じように編み上げた品を本格と致しやす、それから盆ゴザと申しやしても、特
別別製に編ましたゴザがあるわけではございません、世間並みのゴザ、花ゴザでもなんで....
「澪標」より 著者:外村繁
えしなかったのは何故か。 この矛盾は、私という全体と、私の性欲という一部とを、
別別に切りはなして考えたところから生じたものであろう。彼女等のそれは、その制度の....
「夢幻泡影」より 著者:外村繁
った、若若しい言葉が書き連ねてある。その頃の、某日の一句である。 「二人は最早、
別別の二個ではない。一個である、生けるものに、0.5 というものの存在はない」 ....
「性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
あの人の美貌とは決して係っていない。あの人はいつまでも美しい。そして盗みは醜い。
別別なものだ。」と私は考え込んだりした。そしてまた「あの人は美しいから盗みをして....
「幼年時代」より 著者:室生犀星
。」と言った。 私は姉と顔を見合せて微笑した。実際は私は姉とは似ていなかった。
別別な母をもっている二人は、似ている道理はなかった。私はこんなとき、いつも人知れ....