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「別室〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

別室の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
子の声は低いながら帛《きぬ》を裂くように疳癖《かんぺき》らしい調子になっていた。別室に妹の駆け込んだのを見向きもしない愛子の不人情さを憤る怒りと、命ぜられた事を....
外科室」より 著者:泉鏡花
もて、 「御前《ごぜん》、姫様《ひいさま》はようようお泣き止《や》みあそばして、別室におとなしゅういらっしゃいます」 伯はものいわで頷《うなず》けり。 看護....
宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
のんだまま、その場に硬直してしまった。 おそろしい生物《いきもの》よ! その別室の床に、大の字なりに死んだようになって寝そべっていたのは、最初の一目では、一....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
は若夫婦の上に何等の憂も懸念ももつ必要はない。それぞれの夫婦は、完全に隔離された別室をもち、常に自由なる人生を樂しむであろう。そこでは新民法の精神を生かした夫婦....
怪星ガン」より 著者:海野十三
です」ガンマ和尚は、ロナルドとスミスの働きについてそう語った。 両人は、すでに別室で医局員の手で手当がくわえられつつある。ガスコが死にものぐるいで刃物をふりま....
海底都市」より 著者:海野十三
あろうか。ちょっと会って見たい気も起こらないではない。 「大分前から、君の妻君は別室で待っているんだ。タクマ少年が、ずっとそのそばについて、わしが連絡するのを待....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
り還したのです。ベラン夫人ですか。あれはシャストルの助手にすぎませんが、一足先に別室に監禁してあります。油断大敵とは、よくいったものですなあ」....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
を報告するために、一日左倉少佐を訪ねたのであった。左倉少佐はたいへん喜んで、すぐ別室から山岸中尉を呼びよせ、二人で帆村の報告を聞くことにした。 「おかげさまで用....
火星兵団」より 著者:海野十三
さそった。 もちろん、千二は、先生の言葉にしたがった。二人は、寝台のついている別室にはいった。 その寝台というのは、ちょっと風がわりな形をしていた。それは、....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
てしまった。そして酒の激しい勢いでもってワッと立ち上ると、床杯をすませたばかりの別室に雪崩れこんだから、武士の名誉にかけてもうどうすることも出来なくなりました。....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
よりである。 私は直ぐに立って、山中へ行く。 わざとらしいようでもあるから、別室へと思わぬでもなけれど、さてそうして、お前は爺さんたちと、ここに一所に。……....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
僕の仕事もしているのだからというて断った。しかしリーブは再三申し出して、とにかく別室でファラデーを饗応することにした。 ファラデーはリーブを徳としたのか、その....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
う。これはおまえんだ。これもこれもみんな持って行こう。 とも子は庭に、戸部と花田別室にはいり去る。 青島 こんなアポロの面にいくら絵の具をなすりつけたって、ド....
活人形」より 著者:泉鏡花
れぬ女気に人の邪正を謀りかね、うかとは口を利かれねば、黙して様子を見ているうち、別室に伴われ、一人残され寝床に臥して、越方行末思い佗び、涙に暮れていたりし折から....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
った。 演習第一日は車中で研究を行ない長春に着いた。車中で研究のため展望車の特別室を借用することについて、満鉄嘱託将校に少なからぬ御迷惑をかけたことなど思い出....