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「別杯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

別杯の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
金銭無情」より 著者:坂口安吾
いといふぐらゐ倉田は悲壮な覚悟をかためてハリキッてゐる。 倉田は温泉行の最上と別杯をあげて激励して、 「だから最上先生、安心してお湯につかつてきなさい。私の覚....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
なり。小島町正覚寺に至り、有馬憲文氏を訪問す。親鸞上人御忌執行中なるも、好意にて別杯を具せらる。夜に入りて帰船す。 七日、晴れ。午後五時解纜す。崎陽三十六湾、....
三国志」より 著者:吉川英治
…」 いつか、夜が白みかけた。 諸大将も、惜別のことばを繰返しながら、最後の別杯をあげて、各※、休息に退がった。 まどろむほどの間もないが、牀に寄って、玄....
私本太平記」より 著者:吉川英治
。しかし依然、庭面の助光を見て。 「こよいは、そちや菊王も交じえて、心ゆくまで、別杯を酌もうよ。小右京に琴をひかせ、わしは琵琶を弾じよう。その支度、清々としてお....
女靴下の話」より 著者:西東三鬼
く、このホルモンは羨ましかろう等々。 さてその晩の汽車で帰る彼を大阪駅に送り、別杯さめやらぬままにウトウトしながら郊外電車で帰宅した。そしてその翌朝、外套のポ....