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「別棟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

別棟の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
北門外の大紙房という村に移って、劉という家の一室に止宿していたが、一室といっても別棟の広い建物で、満洲普通の農家ではあるが、比較的清浄に出来ているので、私たちは....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
主人で、これも写真道楽の一人ですから、初対面のわたしを非常に歓待してくれまして、別棟になっている奥座敷へ泊めていろいろの御馳走をしてくれる。まったく気の毒なくら....
金属人間」より 著者:海野十三
じょうにりっぱな研究室や標本室、図書室、実験室、手術室などがひとかたまりになった別棟《べつむね》の建物があったのである。当主《とうしゅ》である彼、左馬太青年がそ....
四次元漂流」より 著者:海野十三
ないわけにはいかなかった。それで二人をそちらへ連れていった。暗い長廊下を通って、別棟になっている研究室の扉までくると、武平は懐中から鍵をだしてそれを開いた。ぷー....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
のと知合でおいでなさる。そこへ――ここへでござります……貴女のお座敷は、その時は別棟、向うの霞で。……こちらへ遊びに見えました。もし、そのお帰りがけなのでござり....
落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
で他のことは考える隙もないのです。父様も廃人。私は足をはやめました。門をはいると別棟の茶室の庭で、父の妹の未亡人が火をおこしておりました。もう何十年か前に主人を....
華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
学校を卒業し、すぐに結婚、今は、戦災にあった邸跡に、二軒家をたてて兄夫婦の家族と別棟に、住んでいる。里の両親は、戦後、相ついで死んだのだが、関西では有名な金持で....
犬神娘」より 著者:国枝史郎
そこから手が出た? とするとあの女の手なんだろうが、俺らあの女とは今しがたまで、別棟の主家で話していたんだ」 後の方はまるで独言のように云って、もう一度その男....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
きながら、話して来るらしい二人の侍の、話し声がこっちへ近寄って来た。主屋と離れて別棟があり、諸侍達の詰め所らしかったが、そこから小姓らしい二人の侍の、手に何やら....
怪獣」より 著者:岡本綺堂
ると、曽田屋の家族の住居は、長い廊下つづきで店の方につながっているが、その建物は別棟になっていて、大小|五間ほどある。おととし改築したというのは其の一と棟で、さ....
雪女」より 著者:岡本綺堂
、老人も来ていろいろの話をはじめた。ここの家は主人夫婦と、ことし十三になる娘と、別棟に住んでいる雇人二人と、現在のところでは一家内あわせて五人暮らしであるのに、....
雪柳」より 著者:泉鏡花
の素真中には立っていない。片傍に、家来衆、めしつかわれるものの住むらしい小造りな別棟、格子づくりの家があって、出窓に、小瓶に、山吹の花の挿したのが覗かれる。ふと....
はなしの話」より 著者:岡本綺堂
北門外の大紙房という村に移って、劉という家の一室に止宿していたが、一室といっても別棟の広い建物で、満洲普通の農家ではあるが、比較的清浄に出来ているので、私たちは....
情鬼」より 著者:大倉燁子
理人は無言で立ち上って金庫から合鍵を取り出し、先に立って案内してくれた。納骨堂は別棟になっていて、椎や樫の老樹の間に、まるで土蔵のような形に建てられてあった。コ....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
人として気がつくものはありませんでした。書斎は広い建物の外れに作ってありまして、別棟のようになって居りますからまことに静かで、殊にその日はひっそりとして近くに誰....