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「別注〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
別注の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「こころ」より 著者:夏目漱石
病気になるくらいなら、死病に罹《かか》りたいと思ってる」 私は先生のいう事に格
別注意を払わなかった。すぐ母の手紙の話をして、金の無心を申し出た。 「そりゃ困る....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
国大統領が日本のために考えるに、アヘンは戦争より危ない。アヘン交易には日本でも格
別注意するようにと大統領も申している。万一、アメリカ人がアヘンを持参したら、日本....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
たりして、彼女の説明に微笑するくらいのことで、文学の質も立場も違うところから、格
別注意を与えようともしなかった。短篇となると、彼女は恭しく彼の前に坐って、師弟の....
「道標」より 著者:宮本百合子
った。そっちでは白いブラウスを着た地味な婦人が事務をとっている。
秋山宇一が特
別注意した美人というのは、一言それと云われないでもわかるほど、際だった容貌の二十....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
たときに多くの人々はそれぞれその思うところの作物と人物とをあげていたなかに私の特
別注意を惹いたのはM氏の答えであった。氏は曰く「私は人間に対して偉大なりとの感情....
「楽しいソヴェトの子供」より 著者:宮本百合子
所へあずける子供を自分の肩かけの中へ抱き込んで通って行く労働婦人を、今日は一種特
別注意ぶかい目つきで眺めた。 ミーチャの母さんは、工場の門の中で、背の高い、さ....
「同志小林多喜二の業績」より 著者:宮本百合子
ルグ」「独房」「転形期の人々」「沼尻村」と精力的に作品が送り出されたが、我々が特
別注目し又感歎するのは、同志小林多喜二が一つの作品から一つの作品へと常に前進しつ....
「「我らの誌上相談」」より 著者:宮本百合子
の一部に被害があるらしいことを非常に心配しているところなので、あなたのお手紙は特
別注意をひきました。全くあなたの手紙の通りです。どんな場合にでも私たちはただ一人....
「労働者農民の国家とブルジョア地主の国家」より 著者:宮本百合子
軍兵卒。 このソヴェト陸・海赤軍の兵卒が選挙権をもっていることをも、我々は特
別注意しなければならぬ。ソヴェト同盟ではプロレタリアート・農民の武装せる前衛とし....
「それに偽りがないならば」より 著者:宮本百合子
して頂きたい。」 この点に連関して、午後の法廷で林弁護人の行った弁論の中に、特
別注目をひく箇所があった。「さる十月二十七日に石川検事が東京地検の三階の会議室で....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
をかぶっているという婦人は、世間にいくらもあることですから、お高祖頭巾に向って特
別注意を払ったのではありません。やはり、心願あっての婦人が、お参りに来たものだろ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かなりまさあ」 といって、道庵はそのまま馬を進めさせてしまいました。 一方、特
別注文の熊胆《くまのい》を取りに走《は》せ戻った宇治山田の米友は、店へ寄って、そ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、どうしてもその路をとらなければならない場合の、前後の周密さということについて特
別注意ぶかくなくてはならないということがわかるのね。二十九日のお手紙では、その点....
「フシギな女」より 著者:坂口安吾
了していながら、もっとハッキリした証拠、近所の人に顔を見せて歩き、しかも人々に特
別注目され記憶されるような風変りな行動を残して歩き、信用組合で預金をひきだす女と....
「西園寺公の食道楽」より 著者:北大路魯山人
元来、東京の魚屋には西園寺公のよろこばれるようなたいがないはずだから、必ずや特
別注文で、よいたいを河岸から取り寄せておられることであろう。そうして、その中の目....