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別製
「別製〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
別製の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
――。 「ときに、うなぎの佃煮《つくだに》は、何日くらいもつかね」 「うちのは特
別製ですから、この土用でも三日はだいじょうぶでございます」 「そうか、あした一日....
「蠅男」より 著者:海野十三
が、まるで毛皮屋に行ったように並べてあった。 玉屋総一郎は、大きな机の前にある
別製の廻転椅子の上にドッカと腰を下ろした。そして彼は子供のように、その廻転椅子を....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
立腹、全体何ういう事で」 紋「予が咳を治さんとて、上屋敷から遣わされたお心入れの
別製の水飴を甜めようとする処へ、此奴が駈込んで参り突然予が持っていた箸を引奪って....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
ったものだ、憚んながら今でも千住の鈴木まで買いにゆくなら、ころもにしてある油揚も
別製なれば、種物も米も吟味に吟味してある。殊に掻きたての辛子さえ添えてくれるには....
「火星探険」より 著者:海野十三
艇内から出るには普通のままの服装では出られない。まず酸素不足などを補うために、特
別製の圧搾《あっさく》空気をつめた槽《そう》から空気を送って呼吸しなければならぬ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
たものを着ていないと、からだにさわるのだ。わしは、火星兵が着ているのに似せて、特
別製のを作ってさしあげたのだ」
と言った。
大空艇の中は、だいぶん、にぎやか....
「怪塔王」より 著者:海野十三
手をすっかり隠してしまう手袋のような式に、喉のあたりから上をすっぽり包んでしまう
別製マスクであった。それは質のいい生ゴムでつくられてあり、例の汐ふきのような顔に....
「○○獣」より 著者:海野十三
ン助みたいじゃないや」 「ふン、これは内緒だがナ、この真下に、おれの作っておいた
別製の林檎パイがあるんだ。腹が減ったから、そいつを掘り出して喰べようというわけだ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。それはいま読んだ「恐れ乍《なが》ら売弘《うりひろ》めの為の口上、家伝いゑもち、
別製|煉《ねり》やうくん」と書いた、紛《まぎ》れもなく今の将軍家を誹謗《ひぼう》....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
りませんから、やはり、従前通りの惣髪《そうはつ》を整理して、念入りに撫でつけて、
別製の油でもつけさえすれば仕事が済むのだと、無雑作《むぞうさ》に考えて、先生の頭....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
長い航海の間、この家畜を無事に飼ったのは、全く船長のおかげでした。私は船長から特
別製のビスケットを分けてもらい、それを粉にして水でこねて、家畜に食べさせていたの....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
ょうとも」 「その上神出鬼没と来ている」 「さすがは名誉の海賊で」 「何しろ船が
別製だからな」 「自家製造の船なのでしょうな」 「うん、そうだ、だから困ったのさ....
「道なき道」より 著者:織田作之助
る。 その鳥居をくぐって、神社まで三町の道の両側は、軒並みに露店が並んでいた。
別製アイスクリーム、イチゴ水、レモン水、冷やし飴、冷やしコーヒ、氷西瓜、ビイドロ....
「九代目団十郎の首」より 著者:高村光太郎
。その道具立の一つ一つがゆったり出来ていて、此は隈取られるために生みつけられた特
別製の素材であった。其上に舞台上の修練によるあらゆる顔面筋の自由な発達があった。....
「挿話」より 著者:徳田秋声
纏めていた。 下へおりると、おひろが知らしたとみえて、森さんももうやってきて、
別製の蓮羊羹なぞをおびただしく届けさせてきた。 「先生、これはちょいといいもんで....