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利
「利〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
利の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
犬を指して、
「これは名を嗅げと言って、どんな遠い所の事でも嗅《か》ぎ出して来る
利口な犬だ。では、一生|己《おれ》の代りに、大事に飼ってやってくれ。」と言うかと....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
いう手紙なんだ。ちょうど僕も暇だったし、早めに若槻の家へ行って見ると、先生は気の
利《き》いた六畳の書斎に、相不変《あいかわらず》悠々と読書をしている。僕はこの通....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
、相手になった侍を六人まで突き倒した。その仕合には、越中守《えっちゅうのかみ》綱
利《つなとし》自身も、老職一同と共に臨んでいたが、余り甚太夫の槍が見事なので、さ....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
ずの小説のことも思い浮かべた。その小説の主人公は革命的精神に燃え立った、ある英吉
利《イギリス》語の教師である。※骨《こうこつ》の名の高い彼の頸《くび》はいかなる....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
りに行っているとか云う事だった。
親子は箸《はし》を動かしながら、時々短い口を
利《き》いた。この一週間ばかりと云うものは、毎日こう云う二人きりの、寂しい食事が....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
い胴を光らせている。鉢植えの椰子《やし》も葉を垂らしている。――と云うと多少気が
利《き》いていますが、家賃は案外安いのですよ。
主筆 そう云う説明は入《い》ら....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
×日 俺は今日道具屋にダブル・ベッドを売り払った。このベッドを買ったのはある亜米
利加《アメリカ》人のオオクションである。俺はあのオオクションへ行った帰りに租界《....
「運」より 著者:芥川竜之介
、暮《くらし》の立てられようがございませぬ。そこで、あの容貌《きりょう》のよい、
利発者《りはつもの》の娘が、お籠《こも》りをするにも、襤褸《つづれ》故に、あたり....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
一 支那の上海の或町です。昼でも薄暗い或家の二階に、人相の悪い印度人の婆さんが一人、商人らしい一人の亜米
利加人と何か頻に話し合っていました。 「実は今度もお婆さんに、占いを頼みに来たの....
「狂女」より 著者:秋田滋
心が然らしめるところだという風に釈った。普魯西の兵隊などには会うまい。断じて口を
利くまい、触れもしまい、そう云うはらでああして床を離れないのだと思った。 そこ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
たが、一方では王立協会の前途について心配し、なおその一節には、 「旅行から受くる
利益と愉快とを貴ぶことはもちろんである。しかし本国に帰ろうと決心した事が度々ある....
「寡婦」より 著者:秋田滋
頭髪をもった、顔の蒼白い、淑やかな、言葉遣いのゆッたりとした、静かな声をして口を
利く娘で、眼つきと云ったら、それはそれは優しくて、聖母の眼つきにそッくりと申した....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
で祈祷をおこなったのだとも言っている。たしかに、この場所にはいまだになにか魔力が
利いていて、それが善良なひとびとの心に呪いをかけ、そのおかげで彼らはいつでも幻想....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
まだ若かった頃の父親の顔にも似ていた。年老いた夫婦は胸が一ぱいになって、もう口が
利けなかった。三人連れの男女が降りて来て、玄関を出ようとしていた。その男は、浄め....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
漠の中に放浪生活を営む一種族の生きものとは、そもいかなるものであろうか。彼等は、
利口で、殺すことなど何とも思ってないのだ。個々の人間などは問題にはならないので、....