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「利休〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

利休の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
報恩記」より 著者:芥川竜之介
《るそんすけざえもん》の手代《てだい》の一人も、確か甚内と名乗っていました。また利休居士《りきゅうこじ》の珍重《ちんちょう》していた「赤がしら」と称える水さしも....
河童」より 著者:芥川竜之介
イ、ダアウィン、クレオパトラ、釈迦《しゃか》、デモステネス、ダンテ、千《せん》の利休《りきゅう》等の心霊の消息を質問したり。しかれどもトック君は不幸にも詳細に答....
ある心の風景」より 著者:梶井基次郎
思い、耳を欹《そばだ》てるのであった。ゾロゾロと履物《はきもの》の音。間を縫って利休が鳴っている。――物音はみな、あるもののために鳴っているように思えた。アイス....
空中墳墓」より 著者:海野十三
十になったかならないか位らしい。 「栗戸探偵でいらっしゃいましょうか」 「栗戸|利休はわしです。さあどうかそれへ」 「先生で……」 あとは口の中で消して、ゴク....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
出す人にのみ可能である――茶の宗匠の芸術に対する貢献――処世上に及ぼした影響――利休の最後の茶の湯 注 茶の本 第一章 人情の碗 茶....
食魔」より 著者:岡本かの子
座を斡旋するさまも趣味人の間には好もしかった。人々は戯れに千の与四郎、――茶祖の利休の幼名をもって彼を呼ぶようになった。利休の少年時が果して彼のように美貌であっ....
露肆」より 著者:泉鏡花
物らしいのを細く巻いたが、左の袖口を、ト乳の上へしょんぼりと捲き込んだ袂の下に、利休形の煙草入の、裏の緋塩瀬ばかりが色めく、がそれも褪せた。 生際の曇った影が....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
て、深く探ったとも云われている。 ところで彼を秀吉へ誰が推薦したかというと、千利休だということである。夫れに関しては次のような極わめて面白い物語がある。 博....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
であったがスッポリ頭巾を冠っているので顔を見ることは出来なかった。鉄無地の衣裳に利休茶の十徳、小刀を前半に帯び端然と膝に手を置いている。肉体枯れて骨立っていたが....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
れた器物について、彼は記憶を辿ってみた。 蒔絵の文庫、青銅の香爐、明兆の仏書、利休の茶柄杓、世阿弥筆の謠の本……等々高価の物ばかりであった。 (盗難も盗難だが....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
形式を主としたものではない、形の通りの道具がなければ出来ないというものでもない、利休は法あるも茶にあらず、此の如き風習一度立たば、些末の形式などは自然に出来てく....
現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
い。ここはなかなかむずかしいところだ。だから軽率におしゃべりは出来ないのである。利休によって長次郎の茶碗が生まれたというような見解、古田織部によって織部陶が生ま....
茶美生活」より 著者:北大路魯山人
れにしても達人の境に近くして、眼力は奥義に開くものであるといえよう。 例えば、利休の字は宗旦の悟りにまでは至っていないと私は見ている。宗旦の字の方が茶に近いと....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ものです。 大雪が降りました。朝、眼を覚ました秀吉は考えました。「いかに名人、利休でも、こんなときは油断していてまごつくだろう。一つメンタルテストに出かけてや....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
渦巻をなしている。五つも六つものポケットだ。それから雪白のだぶだぶとしたズボン、利休鼠のお椀帽。 今朝から変装して見て、すこしく気恥かしいが、私には却ってこの....