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「利剣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

利剣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
りなれといって、手許に兵刃がないからあり合せの乾いた茅葉で自ら頸を刎《は》ねると利剣で断《き》り割くごとく身首処を異にし、王聞きて哀感しまた死んだと出づ。いわゆ....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
の大混乱である。朝廷諸臣を集めて評議を行ったが、或者が建議するに、敵軍の恃む処は利剣長槍である。厚い鉄を以って満身の甲を造り、勇士を募って之に被らせ、敵中に突入....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
らめく。 同時に、からだ一つ崩さずに、いま猿の血をなめたばかりの腰間《こし》の利剣が、音もなく、白く伸びて――法外先生は、たちまち肩口を押さえて、堂っ！ とそ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
のみ。虹汀｜之を見て莞爾と打ち笑みつ。如何に喜三郎ぬし。早や悟り給ひしか。弥陀の利剣とは此の竹杖の心ぞ。不動の繋縛とは此の親切の呼吸ぞや。たとひ百練千練の精妙な....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
人深山に入って猟し、王疲れて長摩納の膝を枕に眠った。長摩納父の仇を復すはこの時と利剣を抜いて王の首に擬したが、父王平生人間はただ信義を貴ぶべしと教えたるを思い出....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
電光の如く斬込んで来た時は何うして之を受けるという事は知っているだろう、仏説にも利剣頭面に触るゝ時｜如何という事があって其の時が大切の事じゃ、其の位な心得はある....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
時人々ちからをそえ――」 と調子が緊って、 「……ひきあげたまえと約束し、一の利剣を抜持って、」 と扇をきりりと袖を直す、と手練ぞ見ゆる、自から、衣紋の位に....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
く》の徳あって今一鼠を伏する能わずといった、さて翌朝見れば鼠が一疋像の手に持った利剣に貫かれたので感服したと出づ。似た話があるもので、モニエル・ウィリヤムスの『....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
にかかろうとするところを！ 同じく、無韻《むいん》の風を起こして撃発した栄三郎の利剣が無残！ ザクッと胴を割ったかと見るや、左足を踏み出して瞬間刀を預けていた栄....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
比な良家の娘を迷わしたのでございます。父御というのは自分の以前の長官で、聖アンナ利剣章を首にかけた、勲功の誉れ高い勇敢な大佐なのです。そのお嬢さんに結婚を申しこ....
「サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
を開けた。そして中から※も刀身も共に鋼鉄製のピカピカとひかった二ふりの細長い伊太利剣を取出して芝生にザックと突刺した。怪しい若者は黄いろい顔に凄いほど復讐の色を....
「明治開化　安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、神色自若たるものではあるが、口をつぐんで、ちょッと考えこんだ。天下稀代の頭脳、利剣の冴え、飛ぶ矢の早読み、顕微鏡的心眼であるが、事はまことに重大だ。 秘中の....
「怪談劇」より 著者:岡本綺堂
例の「四谷怪談」でお岩と小平を見せ、「彩入御伽草」で小平次と皿屋敷を見せ、「成田利剣」で累を見せているくらいで、他は真の怪談劇と云うべき物では無いようである。黙....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
折伏門よく、気を取り直すときは摂受門です。 仏、菩薩では、不動明王は煩悩を智の利剣で斬り伏せる折伏門係り、観世音は慈悲で智慧を育て上げる摂受門係りであります。....
「三国志」より 著者:吉川英治
い」 曹操は剣を受け、その夜の酒宴も終ったので、颯爽として帰途についた。七宝の利剣は燦として夜光の珠の帯の如く、彼の腰間にかがやいていた。 曹操はまだ若い人....