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「利害関係〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

利害関係の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
よくした。その日の酒は勿論《もちろん》彼れを上機嫌にした。一緒に飲んでいるものが利害関係のないのも彼れには心置きがなかった。彼れは酔うままに大きな声で戯談口《じ....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
だか弱者の肩を持ちたがる江戸ッ子カブレしたようであるが、決してそうでない。何等の利害関係なしに見ていると、東京市の腐敗荒廃を救い得る唯一の道は、このお坊ちゃんと....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ロー主義を振り廻しながら東亜の安定に口を入れるとは怪しからぬというわけで、多くは利害関係の戦争でありましょう。私はそんな戦争を、かれこれ言っているのでありません....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
やかましく言われた時がありましたっけね。」 「そりゃ、尊王攘夷の大争いにだって、利害関係はついて回る。横浜開港以来の影響はだれだって考えて来たことですからね。で....
青春論」より 著者:坂口安吾
。躾けよき人々は、ただ他人との一応の接触に於て、礼儀を知っているけれども、実際の利害関係が起った場合に、自己を犠牲にすることが出来るか。甘んじて人に席を譲るか。....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
娼でもない。この道ぞいに掘立小屋をつくっている人たちで、パンパンの営業とある種の利害関係をもっている人種だ。 巡査はその人群れの隅ッこで立ち停ったが群れに目を....
光は影を」より 著者:岸田国士
に、無用有害な存在なのだろうか。そうともいいきれぬ何かゞ、まだ残つている。単なる利害関係か、あるいは、習慣のようなものか? 時によると、この父は、四面楚歌の声に....
思い」より 著者:伊丹万作
ものを対立的にしか見ないほど偏執的な人間ではない。しかし、今度の場合は、区々たる利害関係においてでなく、「国民としての良心の把持において」資本家と従業員の間には....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
友人の情誼としては少しく親切に過ぎるようだ。あるいは二人の間には他人に云われない利害関係が……つまり市長が探検先で不正財宝の発掘でもしてそれで財産家になったのを....
戦争について」より 著者:黒島伝治
と喜び、負けると悲観する。でも、負けたって犬がやられるだけで、自分に怪我はない。利害関係のない者は、面白がって見物している。犬こそいい面の皮だ。....
小知恵にとらわれた現代の法律学」より 著者:末弘厳太郎
、これをもって「これわが法なり」と主張され教えられるのである。そもそも法律に最も利害関係の多い人間は誰かといえば、例えば刑法についていうならば犯罪をおかした犯罪....
」より 著者:カフカフランツ
ってはいるけれども、なりゆきに乱暴に干渉するわけにはいかない。簡単に、ただ個人の利害関係に奉仕するというだけの目的で、干渉なんかするわけにはいかないのだ。城の役....
自分を鞭打つ感激より」より 著者:小川未明
よりか、直に、自己の真情を社会に向って呼びかけるための芸術であります。 情実と利害関係の複雑な文化機関と、その文壇的の声望は、以上の如き芸術に、決して正しい評....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
いう考えは彼の手紙の中で絶えず繰り返されている。ネーゲリへの手紙の中で、あらゆる利害関係的な考えから、あらゆる「ちっぽけな虚栄心」(Kleinliche Eit....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
国を味方に編入し、殊に全体主義の最先鋒ソ連に秋波を送りつつある。主義よりもむしろ利害関係ないし地理的関係が主である。しかし文明の進展するところ、結局は矢張り主義....