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「利福〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

利福の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
電車の混雑について」より 著者:寺田寅彦
非を論じるための標準は数理や科学からは求められない。 昔は、人に道を譲り、人と利福を分かつという事が美徳の一つに数えられた。今ではそれはどうだかわかりかねる。....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
る。或る多くの人々は、立身出世のために学問をし、他の或る篤志な人々は、社会民衆の利福のために、学術を役立てようと思って学問する。或《あるい》はまた一方には、学問....
鏡心灯語 抄」より 著者:与謝野晶子
あると思っている。全日本人の生活の一表現である政治を党人と称する彼ら少数の階級の利福の具に供して暴横邪曲を恥とせぬ国民の寄生虫であると思っている。候補者としてこ....
選挙に対する婦人の希望」より 著者:与謝野晶子
使用することもなく、代議士として一国の政治を官僚もしくは政党という一部階級の権勢利福の資料に供することもなかったに違いありません。 代議政体の下にあっては、国....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》を投じて、最も多くのお釣を取りたい、些少《さしょう》の礼拝を以て、最大の健康と利福とを授かりたい、その釣銭信仰を軽蔑してはいけない、その人情の弱点と、何物にか....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
嫌ですからね。どこでもそうであるように、ブルジョア政府同士の交渉の前には、郷土的利福なんか、花だろうが何だろうが、どんなに蹂躙しても構わないのです。そこでつまり....
利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
」 「大きな湾でございましょうな?」 「日本の九州より大きいそうじゃ。湾の名は加利福尼亜という」 「加利福尼亜湾でございますかな」 「そこに一つの島があるそうじ....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
国人になったのかというような気がするよ……苗木のウラニウム鉱山のことだが、個人の利福の問題はべつにしても、国民全体に損失を与える結果になることを承知しながら、平....
自分を鞭打つ感激より」より 著者:小川未明
かったからです。 芸術は人生のために、その存在の意義があり、人生は、即ち民衆の利福を措いて、その完全な姿を考えることができない。所詮、美は、正しいことであり、....