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「利鈍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

利鈍の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
すべて戦争なるものは気をもって勝敗がわかれるのである、兵の多少にあらず武器の利鈍にあらず、士気|旺盛なるものは勝ち、後ろさびしいものは負ける、とくに犬の喧嘩....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
って、斬り手の役は小林という剣道の師範役、それに勤番のうちの志願者も手を下して、利鈍《りどん》を試みるということであります。 たとえ罪人の屍骸とは言いながら、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
は「辻斬り」という立派な(?)熟語まで出来ている変態流行である。時としては、刀の利鈍を試むるために、手練の程度を確むるために、或いは胆力を養成するために、この変....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
があったればでしょう。勘というのは、弁信法師に限ったわけではない、脳味噌の働きの利鈍によって、何人にも勘の能力の大小がある。弁信法師の如きは超人的で、それは何者....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に剥《む》いてみる動物の精力の強弱のみではなく、その皮を剥ぐものの手練と、刃物の利鈍によるというようなことを述べて、決してあいくだりませんでした。 しかし、こ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
兵馬はまだ刀を見て、その作者を誰といいあてるほどの眼識はない。けれども、刀の利鈍と、品質はわかる。ことに一たび実用に用いた刀……露骨にいえば、最近において人....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
ちょく》を争い難《がた》ければ、腕力のほかこれなかるべし。しかし天下の事は成敗|利鈍《りどん》をもって相判《あいはん》じ候《そうろう》訳《わけ》にはこれなく、小....
郷介法師」より 著者:国枝史郎
かれた。僅か六月ではあったけれど岡郷介は最所家に仕え、城の要害、兵の強弱、武器の利鈍、兵糧の多寡、そういう事迄探り知っていたので、続々名案を考え出す。須々木豊前....
恐怖の季節」より 著者:三好十郎
せん。興味は主として批評が対象にしている素材と、ものの言い方の中にあるペッパアの利鈍に感じられるだけです。つまり、尺度が適用される物と、適用のされ方に多少の興味....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
もし、この人をして同一に涅槃の楽地に至らしめんと欲せば、その説くところの法、知愚利鈍に応じて異にせざるをえず。これ、釈迦のその教えを説くに当たりて、種々の宗義を....
三国志」より 著者:吉川英治
ガマダ解カザルノ(戦袍ノ意)一|也。臣、タダ鞠躬尽力、死シテ後|已マンノミ。成敗利鈍ニイタリテハ、臣ガ明ノヨク及ブトコロニ非ザル也。謹ンデ表ヲタテマツッテ聖断ヲ....