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到頭
「到頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
到頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
。其内に識るともなく父鬼村博士の陰謀に気付き、夜に昼を継いで歎きかなしんだため、
到頭ひどく身体を壊してしまった。だが、椋島技師の死刑が近いと聞いたので、彼女は片....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
そうな人物を一生懸命で物色したものです。十日ほどの辛抱ののち私は頃合いの犠牲者を
到頭見付けることが出来ました。これが例の細田弓之助という人物です。この細田氏の名....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
多分御察しのとおり此の恐ろしい団体に加わっている人の妻君である。彼女は夫について
到頭こんなところに来てしまった。彼女は僕達に三度の食事を搬ぶ役目を持っている。僕....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
を起草中だそうです」 「そうか。実は昨夜も会社へしのび込んだのだが、あの中までは
到頭入れなかったのだ。宇宙艇とまでは気がつかなかった」 「相良氏はどこへ行くつも....
「白蛇の死」より 著者:海野十三
に何か格闘があって組合ったまま感電したとも思われる節がある、との事であった。 「
到頭やったか。残念な事をしたな」 受話器を離した主任は、誰にとも無く呟いて崩れ....
「ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
と、屋台の親爺が言うと、なにを生意気な、というので、おでん屋の屋台をゆすぶって、
到頭そいつを往来に、ぶっ倒しちまったんです。そこで上野署へ一晩留置ということにな....
「赤外線男」より 著者:海野十三
貴方にもお出で願うよう申上げて置きましたが、先刻総監閣下が急に見たいと仰有るので
到頭ご覧に入れちまったのです」 「そりゃ拙かったですネ」と帆村は腹立たしそうに云....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
君の自由になっているのが分らないのか」 「感傷はよせよ。みっともない」 「ああ、
到頭僕の力には及ばないのか。……では僕は一切を諦めて殺されよう。だが只一つ最後に....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
て、一間と離れない丸善の二階へ直ぐ燃付いて、瞬く中に仮営業所の全部に火が廻って、
到頭隣家の二三軒までも焼落ちて了った。此晩の丸善の宿直が揃いも揃って近視鏡を用ゆ....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
『我は米塩の為め書かず』という覚悟が無意味となって、或は一生涯文学に志ざしながら
到頭文学の為め尽す事が出来ずに終るかも知れぬ。 過去に於ける文学は多くは片商売....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
きたてた。 「だ、誰が、この善良なる伯父を殺したのです。ああ僕が心配していた事が
到頭事実になって現れたのです。だから僕は伯父さんの所から出てゆくのに気が進まなか....
「あの世から便りをする話」より 著者:海野十三
時だか書いた文章のことだ」と僕が助け舟を出してやって初めて分ったのです。その中に
到頭友人は大分苦しがりまして、愈々引込むことになりました。「まだ話があるけれども....
「キド効果」より 著者:海野十三
士は……」 大江山課長が口に出した。 「そうです。先生は悲しい運命の指すままに
到頭発病せられたのでしょう。その動機というのは、『キド効果』つまり昔のキド現象を....
「画道と女性」より 著者:上村松園
予定狂いの大事ではありますが、といって何とも方法のない勢いとなって来ているので、
到頭意を決してあとの片双の揮毫に着手することにした。幸い下図は以前のものが残して....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
いたのだがたまたま乱闘の四、五日か一週間後だったと思う、学校の裏を歩いていた時、
到頭縦横倶楽部の連中にぶつかった。「一寸来い」といって、私は縦横倶楽部の事務所に....