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制止
「制止〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
制止の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青木の出京」より 著者:菊池寛
過去六年間の苦難の生活のために鍛えられた彼の理性が、彼の感情の盲動的感激をぐっと
制止してくれた。彼の理性はいった。「貴様は青木に対する盲動的感激のために、一度半....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
なるんじゃ。 (村年寄の絶叫する声を聞いて、甚兵衛むくむくと立ち上る。甚作驚いて
制止しようとする) 甚兵衛 なんやと、騒動のときに、石を投げた者ないかいうのけ。....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
体の中に永らく下宿している「黄谷青二氏」は、浅間信十郎――これが僕の本名だ――の
制止する号令も聞かず、遂に弥次馬と択ぶところのない声を発しさせてしまった。ちえッ....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
捜査課長は云ったけれど、それは決して呑気とは響かなかった。なぜなら口笛は、警官の
制止の声にも応じないで、平然と吹き鳴っていた。墓場のような暗黒と静寂の中に……。....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
池のほとりの枯れすすきを危うく刈り取られようとするのを発見して、わたしがあわてて
制止したことがある。彼らもこの愛すべき薄を無名の雑草なみに取扱っているらしい。 ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
とく、聴衆はドッと一度に入口へ殺到した。その流れを、暗黒と同時に扉を固めた熊城が
制止したので、しばらくその雑沓混乱のために、開閉器の点火が不可能にされてしまった....
「御萩と七種粥」より 著者:河上肇
て見て居られない思いがした。しかし之はいつものことらしく、青楓氏も夫人も別に之を
制止するでもなかった。そればかりか、夫人の態度も頗る之に似たものがあった。食後の....
「空襲警報」より 著者:海野十三
しまった。あまりに夥しい避難民が押しよせたので、もう身動きもできなかった。駅員の
制止も聞かばこそ、改札口をやぶり、なだれをうって一部はプラットホームに駈けあがり....
「アラメダより」より 著者:沖野岩三郎
』 『およしなさい。落ちたら大変です。奥様に申訳がない。』 それはミセス山田の
制止であった。そこへのこのこやって来たのはプーシャイドという男。おれの飛行機は美....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
れは浪人体のが、それに次いで口を開いた。 「これ、滅多な事を申されな」 それを
制止したのは分別あるらしき四十年配の総髪頭。被服から見ても医者という事が知れるの....
「妖怪学」より 著者:井上円了
情あり。節五に、数回回転の後は、手も身体もともに動揺するの習慣性を生じて、これを
制止せんと欲するも、たやすく
制止すべからざるの事情あり。第六に、その装置もまた習....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
情あり。第五に、数回回転の後は、手も身体もともに動揺するの習慣性を生じて、これを
制止せんと欲するも、たやすく
制止すべからざるの事情あり。第六に、その装置もまた習....
「我家の園芸」より 著者:岡本綺堂
めにも、池のほとりの枯すすきを危く刈り取られようとするのを発見して、私があわてて
制止したことがある。彼らもこの愛すべき薄を無名の雑草並に取扱っているらしい。 ....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
毛を捉えて、 「何、生意気な、毛長猿めが! 」と引ずり倒した。 神様はアダムを
制止して、 「まア、アダム、そんなに激昂しなくてもよい。おまえはこの煙筒の立てら....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
番に寄って、話しといてやろう。一応訴え出ておいた方がいいぜ」 彼は慌ててそれを
制止した。 「大丈夫だ。盗まれるようなものは何もありゃしないんだから、放っといて....