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制裁
「制裁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
制裁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
の、私の身体はどうなるの、とお言いなさるから、貴女の身体は、疑の晴れくもりで――
制裁を請けるんだ、と言うんです。貴女ばかり、と言ったら不実でしょう。男が諸共に、....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
である。 しかしそれとこれとはまたおのずから別の話である。道徳上の問題は道徳的
制裁によって解決すれば足りる。 たまたま一部に不徳漢があったということは決して....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
』一味の秘密を知って、これを種としてまた寝返りそうに思われたので、とうとう惨酷な
制裁を加えてしまったんだ。『深夜の市長』の手に落ちれば、四ツ木君の屍体なんて秘密....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
としても散々甘味な酒に酔い痴れたあとの僕にとって『死』はなんの苦痛でもなければ、
制裁とも感じない。僕の家の机の上にはふくよかな肘突があるが、その肘突の赤と黒との....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
考えとしたら自然だと思うよ。聯盟だって、もう大丈夫しっかりしているよ。聯盟直属の
制裁軍隊さえあるんだからね」 「戦争なんて、野蛮だわ」紅子が叫んだ。 「でも万一....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
。人間が法律を作れりゃあ、虫だって作れる筈だ」と云ったのを想い出して、虫の法律的
制裁が今日こそ公然と行われるんだと思った。 丁度四時半頃でもあったろう、小蒸汽....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
いたが、何事を思いついたのか、 「そうだ」といって席をたった。 おそろしい
制裁 ダン艇長は、隣室の騒ぎを、まだ知らなかった。太刀川が扉をひらいたので、は....
「流線間諜」より 著者:海野十三
あったといえる。密偵団が死力をつくして燐寸の棒の奪還をはかったわけもわかる。死の
制裁をもって責任者を処罰したわけもわかる。それにしてもうまいところへ隠しインキの....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
た、同室の方々にも申上げます。御婦人、紳士方が、社会道徳の規律に因って、相当の御
制裁を御満足にお加えを願う。それは甘んじて受けます。 いずれも命を致さねばなり....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ると同時に、罪は死である。否、死はなお容易い、天の咎、地の責、人の制規、いかなる
制裁といえども、甘んじて覚悟して相受ける。各位が、我ために刑を撰んで、その最も酷....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
なかに多い。 例えば社会の治安を目的とする法律にしても、そはあまりに、違反者の
制裁にのみ偏する傾向があると思う。法律は懲罰的であると同時に、救治的であらねばな....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
しみのどん底にいるんだぞ。この際笑いでもした奴は敵に内通した謀叛人としてみんなで
制裁するからそう思え。九頭竜も堂脇も……今あけます、ちょっと待ってください……九....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
色あるものが女王の位置を占めていた。が、子女の父兄は教師も学校も許す以上はこれを
制裁する術がなく、呆然として学校の為すままに任して、これが即ち文明であると思って....
「西航日録」より 著者:井上円了
「Europeans only」の掛け札あるを見る。毎度ながら、白人種の無法なる
制裁には驚かざるを得ず。これを見てインド人の憤慨せざるも、たとい亡国の民とはいい....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
を正確に把握して「国民生活訓練の道場」たる実を挙げねばならぬ。 殊に隊内に私的
制裁の行なわれているのは遺憾に堪えない。しかも単に形式的防圧ではならぬ。時代の精....