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「制馭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

制馭の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
てますます狂い出す。一頭はひた走りに先に進む。自分は二頭の手綱を採って、ほとんど制馭の道を失った。そうして自分も乳牛に引かるる勢いに駆られて溝へはまった。水を全....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
る。一体、神威を仮りて法の力を強くし、これに依って粗野不逞の人民を規則の下に統率制馭しようとすることは、古代の英雄の慣用手段であって、彼のハムムラビやモーゼやミ....
魚玄機」より 著者:森鴎外
た。それに年が十六で、もう十九になっている玄機よりは少いので、始終|沈重な玄機に制馭せられていた。そして二人で争うと、いつも采蘋が負けて泣いた。そう云う事は日毎....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
必ずしもそうではない。お銀様は放逸に、山を出て来たもののようだが、彼女は米友から制馭《せいぎょ》さるべき地位にある女ではない。かえって、米友が統制を受くべきほど....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
国を盗む梟師《たける》である。鈎を盗む小賊が到る処に出没するよりも、彼らの若干を制馭する有力者すなわち群雄が現われて、割拠の形勢を成すということは、まさにより大....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
上のキューリオ、精神上の催眠剤であって、今日の紛糾錯綜入乱れた文化の葛藤を解決し制馭する威力のないものであるというのが二葉亭の禅に対する断案で、何かの茶咄のつい....