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「刺撃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

刺撃の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明暗」より 著者:夏目漱石
とした。その代り言葉はどうしても抽象的にならなければならなかった。それでも論戦の刺撃で、事実の面影《おもかげ》を突きとめる方が、まだましだと彼女は思った。 「い....
道草」より 著者:夏目漱石
の夢から覚めた時、失われた時間を取り返さなければならないという感じが一層強く彼を刺撃《しげき》した。彼は遂に机の前を離れる事が出来なくなった。括《くく》り付けら....
良人教育十四種」より 著者:岡本かの子
もあるから、朗かに奮闘的な気持ちになれるよう、思い切って生活を革新するとか、強い刺撃を与えて心境を変化させるとか、妻自身|確信と元気を持って助勢するがいい。 ....
千世子」より 著者:宮本百合子
来ない感情、事柄が文学の上にも現れて来るからあんまりあけっぱなしの様に思われたり刺撃がつよかったりするんでしょう……」 「そうでしょうかねえ、あの何とか云う人の....
千世子(三)」より 著者:宮本百合子
だから『奇麗だ!』と思ったっていいかげんまで行けば立ち消えがして仕舞うし何かに刺撃されてもいいかげんまでほか行きませんからねえ。 すべてが小さくかたまって仕....
民族の血管」より 著者:中井正一
の腹の中の卵を取り出して、鶏を殺してしまう愚をくりかえしてはならない。余り感覚を刺撃するようなものばかり出版界が取扱うとき、もし万一大衆が、文字から離れて直接感....
日記」より 著者:宮本百合子
ばいけない。この頃少し又頭が悪くなりかかって居る。気の遠くなるほどの強いきれいな刺撃をうけたい気持になって居る。どっかすきがあるらしい――この頃の私の気持である....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
置きますが、その当時の彫刻家は全部|牙彫という有様であった)。その彫刻界に一つの刺撃が与えられそれが導火線となってこの会が起ったのであります。一方に既に美術協会....
食道楽」より 著者:村井弦斎
酒を美味いと思わん。むしろ不味《まず》くって我慢する方だが腹が張った時飲むと胃を刺撃して再び食慾を起す。僕の酒は食うために飲むのだ」主人「何でも食う事ばかり。ア....
食道楽」より 著者:村井弦斎
うがらし》のような刺戟物が要《い》るのは暑くなると人の身体《からだ》は皮膚へ熱の刺撃を受て内部の血液が皮膚の方へ聚《あつ》まります。そうすると胃や腸の機関はちょ....
食道楽」より 著者:村井弦斎
も長く蒸らしておきます。松茸の御飯には必ずお豆腐のお汁を添えますがお豆腐は松茸の刺撃を中和させる功があるのです。あるいはお豆腐と松茸とをお汁にしたり、初茸とお豆....
つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
らお前はほんとの妖婦《ようふ》だなどと言われて、自分の肉体はそんなにまで男に強い刺撃《しげき》を与えるものかと、次第に自覚した後熟練を積み、今では自分ながら深く....
三国志」より 著者:吉川英治
を調練しはじめた。歩走、飛伏、一進一退、陣法の節を教え、克己の精神をたたき込み、刺撃、用剣の術まで、習わせた。 ふた月も経つと、三千の農兵は、よく節を守り、孔....