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刻一刻
「刻一刻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
刻一刻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
ってはいまいと思わされた。実際園が書物に見入っているところを傍から見ていると、一
刻一刻園が成長してゆくのが見えるようで、人見はおいてきぼりを喰いそうで、不安にな....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
れば見るほどどこまでも矛盾しているのである。かくて今や「自然主義」という言葉は、
刻一刻《こくいっこく》に身体も顔も変ってきて、まったく一個のスフィンクスになって....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
有力な根拠地|布哇を離れる気になった。斯うして太平洋上の二大艦隊は、相手を求めて
刻一刻と、相互の距離を縮めて行った。 「いよいよ、永年憧れていた恋人が、やって来....
「海底大陸」より 著者:海野十三
いちはやくそれを聞きつけて甲板におどりあがったのは、スミス警部だった。 爆音は
刻一刻、その大きさをまして、やがて霧のような雲の間から飛行機が現われた。 一機....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
艇長、じつは怪人ガスコ氏の兇暴なる陰謀を知りつくしているわけではないから、危険は
刻一刻とせまってくる。 三根夫の活躍 艇内を案内されてスコール艇長のガス....
「火星探険」より 著者:海野十三
。 頭のでっかい赤蟻が立ったような恰好の火星人の大群は、見事な隊伍をつくって、
刻一刻、沙漠に腹這《はらば》いになった宇宙艇へ近づいて来る。 わが火星探険団の....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
な方向へジャンガラ星を進めることができるわけだった。 こうしてジャンガラ星は、
刻一刻地球へ近づいていった。 カモシカ号が不時着をしたときに、無線器械もテレビ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
! そうして地球軍の惨敗。
しかも、モロー彗星は、そんなことにはおかまいなく、
刻一刻と地球に近くなって来た。
地球の上には、こうして二重の苦難がおおいかぶさ....
「怪塔王」より 著者:海野十三
属のすれあう音がして、怪塔はぐぐっ、ぐぐうっと動きはじめました。 機械の音は、
刻一刻とやかましいひびきを立てはじめました。それとともに、怪塔の首がすうっと上に....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
わず短剣の柄を力いっぱいぎゅっと握りしめた。 南シナ海の波浪は、誰知らぬ間に、
刻一刻荒くなってゆきつつあるのだ。 そのとき入口の扉がこつこつと鳴った。 「お....
「空襲警報」より 著者:海野十三
あ、それではいよいよやって来るぞ。 おお、憎むべき空魔! その空魔は、いまや
刻一刻、わが海岸に近づきつつある。…… 深夜の空襲 ピカリ―― と、暗....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
眼は皇帝の息をふさぎ、その柔かな肉体の表面には鉄の骨があらわれ、その無慈悲な環が
刻一刻と締め付けて来て、眼にみえない鈍い冷たい牙が皇帝の胸に触れると、ぬるぬると....
「風波」より 著者:井上紅梅
た。いくつかの藪蚊は下の方に舞いさがって、ぶんぶんと呻った。農家の煙筒のけむりは
刻一刻と細くなった。女子供は門口の空地に水を撒いて、小さな卓子と低い腰掛をそこに....
「競馬」より 著者:犬田卯
ねらっての主催者側の作戦であることは分り切ったことだが、それが図に当って、場内は
刻一刻熱狂してきつつあった。 仙太もその空気に捲き込まれ、しばらくの間は夢中に....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
に揺き、金蛇の隠現する如きを見るのみにして、樹林無く、屋舎無く、人語馬声無く、一
刻一刻、人間界より遠ざかる。唯、蚊の襲来の多からざると、涼風衣袂に満ちて、日中の....