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削
「削〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
削の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
あ》い間《ま》には弔辞を作ったり、教科書を編《あ》んだり、御前《ごぜん》講演の添
削《てんさく》をしたり、外国の新聞記事を翻訳《ほんやく》したり、――そう云うこと....
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
た。すると一番|憤《いきどお》ったのは第二の夫の伍長である。彼は直ちに二人の鼻を
削《そ》ぎ落してしまえと主張し出した。温厚なる君はこの言葉の残酷《ざんこく》を咎....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
行くまいか。それからまた、自分は六冊物の読本の原稿を持っている。これもあなたの筆
削《ひっさく》を受けて、しかるべき本屋から出版したい。――大体こんなことを書いて....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
ようなものじゃありませんか? この小品が雑誌に載るのだったら、是非とも末段だけは
削《けず》って貰います。
小説家 まだ最後ではないのです。もう少し後《あと》があ....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
ませんか?
神将 まだ云うな。よしよし、云うならば云って見ろ。その耳を二つとも
削《そ》いでしまうぞ。
使 しかし小町は現にわたしを……
神将 (憤然《ふん....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
打ちこもうと致しました。それからかれこれ十|合《ごう》ばかりは互に※《しのぎ》を
削《けず》りました。しかし最後に入り身になった多門は数馬の面へ打ちこみました。…....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
はない筈だがね。」
若者の心の中には、両方に刃のついた剣《つるぎ》やら、水晶を
削《けず》った勾玉やら、逞《たく》ましい月毛《つきげ》の馬やらが、はっきりと浮び....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
で来ます。そこで三人は蓆屋根の下にはいりながらも、まだ一本の蛇の目を頼みにして、
削《けず》りかけたままになっている門柱らしい御影の上に、目白押しに腰を下しました....
「或る女」より 著者:有島武郎
ら退けて、葉子・木村の頭文字Y・Kと書く前に、S・Kとある字をナイフの先で丁寧に
削ったのだった。S・Kとは木村貞一のイニシャルで、そのトランクは木村の父が欧米を....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
株の上に置いた。開かれた手帖と山とをかたみがわりに見やりながら、君は丹念に鉛筆を
削り上げた。そして粗末な画学紙の上には、たくましく荒くれた君の手に似合わない繊細....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
せに、無理にも意地を通そうとして居るのでございますから、つまりは自分で自分の身を
削るようなもの、新しい住居に移ってから一|年とも経たない中に、私はせめてもの心遣....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
は行って来るから」 老人は杜子春に別れを告げると、又あの竹杖に跨って、夜目にも
削ったような山々の空へ、一文字に消えてしまいました。 杜子春はたった一人、岩の....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
取って行き、実験が終るとそれを少し書きなおし、一部の順序を換えたり、不要の箇所を
削ったりし、番号のついた節を切る。 デ・ラ・リーブは「ファラデーは予め一定の考....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
本の国会の審議権を守れ』と迫った。ところが『修正した』と答弁があったので『それは
削除か、誤字修正か』と手続きを問題にし、また当時の池田蔵相の前日の失言をとらえて....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
通りかかった。そこにも労働者が二、三人、せっせと槌を動かしながら、大きい花崗石を
削っていた。のみならず工事中の鉄橋さえ泥濁りに濁った大川の上へ長々と橋梁を横たえ....