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「前倒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

前倒の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
猫車」より 著者:宮本百合子
よ》い謝りかたをすると、忽ち機嫌を直して、飯を振舞った上酒まで呑ました。 五年前倒れて床につくようになってから、庄平は次第に無くちになった。いつとなし店のきり....
夢鬼」より 著者:蘭郁二郎
の花形少女「貴志田葉子」の顔だった。 だが、それと同時に、黒吉は、いきなり打ち前倒されたような、劇しい不快な気持を、感じた。 (ちえッ、俺がいくら葉ちゃんと遊....
魔像」より 著者:蘭郁二郎
ガ、もう薬が廻ってきたのであろうか、体には全然力がなく、不甲斐なくも、その儘床に前倒ってしまったのだ。 そして、大声で呪い、怒鳴っている筈の、自分の声も、洵吉....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
」など、一通りその隅々まで見て歩くのはまだ優しい人で、「ナンダつまらない」その名前倒れを露出《むきだし》にしながら、とにかくここで第一の旧家といわれる角屋《すみ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
つとめていると聞いた。勘定奉行は重任だ、大蔵卿だからな。公卿《くげ》の大蔵卿は名前倒れの看板だが、傾きかけた幕府の大台所を一手に賄《まかな》う役目は重いよ、辛い....
孤独」より 著者:蘭郁二郎
った莨を一口吸った時から、心臓が咽喉につかえ、体は押潰されるようにテーブルの上に前倒って、四辺は黝く霞み、例えようもない苦痛が、全身に激しいカッタルサを撒散し乍....
鉄路」より 著者:蘭郁二郎
暈を感ずると、周囲が、急に黒いもやもやしたものに閉され、後頭部に、いきなり、叩き前倒されたような、激痛を受けた。 汽車は、物凄い軋みと一緒に、尚も四五|間滑っ....
鱗粉」より 著者:蘭郁二郎
かった。けれど、それは山鹿を庇う、というのではなく、寧ろ何かの場合に、山鹿を打ち前倒す為のキャスチングボートとして、ここでむざむざ喋ってしまうことを惜しんだ気持....
怪しの館」より 著者:国枝史郎
るような様子であったが、まず両手を宙へ上げ泳ぐような格好をしたかと思うと、ドッと前倒れにぶっ倒れた。腰から上の半身が、月光の中に晒らされている。背がムクムクと波....
水と骨」より 著者:佐藤垢石
よりも一層こわく、肉がやわらかである。殊にアノ香気と風味を、全く持っていない。名前倒れの川であることを我々釣り仲間が行って知ったのである。やはりこれも、水温が高....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
また力を入れて右へ引いた戸の隙間から、頭へ雪の花弁《はなびら》を被って、黒い影が前倒《のめ》るように飛び込んで来た。具足町の葉茶屋徳撰の荷方《にかた》で一昨年の....
鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
ている、言葉をかけようとしたが舌が重くって物憂い、体を起しかけたら忽ち眩暈がして前倒そうになった。立松が葡萄酒を飲めと云った。少し飲んだら幾分|明瞭した。 「よ....