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前略
「前略〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
前略の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
線にした。
園はおぬいさんのいうままに星野の手紙を読まねばならなかった。
「
前略この手紙を園君に託してお届けいたし候《そうろう》連日の乾燥のあまりにや健康思....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
ち得たのである。 五 翌晩省作からおとよの許に手紙がとどいた。 「
前略お互いに知れきった思いを今さら話し合う必要もないはずですが、何だかわたしはた....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
逢わなくなったこの短時日の間に経た苦難の後の気持から出た響きがあった。 ……(
前略)あなたが、あなたの母子情を仲介にして若い男に近づいていることが無意識にもせ....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
を問いあわせると、二、三日の後に返事が来ました。その文句は大体こんなことでした。
前略、折角お立寄りくだされ候ところ、意外の椿事|出来のために種々御心配相掛け、な....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
エル(千々石のこと)よりジェンナロ・コルバルタ(ヴェニスの玻璃工)に送れる文。(
前略)その日バタリア僧院の神父ヴェレリオは余を聖餐式に招きたれど、姿を現わさざれ....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
ある。 されば、川中島出陣に際して、越後岩船の色部勝長に送った書状にも、 「(
前略)雪中御大儀たるべしと雖も、夜を以って日に継ぎ、御着陣|待入候。信州味方中滅....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
れ候間、柵の所に丈夫に仰付けられほし殺しになされ候やうにと仰聞かされ候。 一、(
前略)城より落つるもの三四人御座候処に、命を御助けなされ、其上金銀を下され、剰へ....
「高島異誌」より 著者:国枝史郎
原本たる「異譚深山桜」には、其時の事を次のように、美しい文章で書いてある。 「(
前略)……彼の歓喜限り無く宛ら蚊竜時に会うて天に向かつて舞るが如く多年羨み望みた....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
、軒に草鞋を釣して、ここに姥塚を築くばかり、あとを留めたのであると聞く。 ――
前略、当寺檀那、孫八どのより申上げ候。入院中流産なされ候御婦人は、いまは大方に快....
「正雪の遺書」より 著者:国枝史郎
取るのは読者の領分で私は記載するばかりである。 ――以下正雪の遺書―― (
前略)……老中松平伊豆守様。貴方はきっと驚かれるでしょう。それが私には眼に見える....
「光は影を」より 著者:岸田国士
か、百瀬秀人からの封書が一通まじつていた筈である。それを急いで、封を切つてみる。
前略、先日はわざわざたずねてくれたのに、ろくなもてなしもできず、三十三歳にしてい....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
最近、私は次のような手紙を連盟の某氏にあてて差し出したことを付記しておく。 「
前略、小生は先般自由映画人集団加入の御勧誘を受けた際、形式的には小生の名前を御利....
「遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
霧を払って鳴かざるべからず。 この類なおあまたあり。しかれども三三に、 ……(
前略)……曾て茸を採りに入りし者、白望の山奥にて金の桶と金の杓とを見たり、持ち帰....
「妖怪学」より 著者:井上円了
を付すべし。まず、その使用法の大略を説示せんとす。当時、某氏の報知によるに、 (
前略)その法、生竹の長さ一尺四寸五分なるもの三本を作り、緒をもって中央にて三叉に....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
えば、なおよく移るなり。 また、茨城県太田町、前島某氏の報知によるに曰く、 (
前略)竹の長さを九寸三分か、あるいは七寸三分に切りて、三本とも節を中央に置き、そ....