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「前祝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

前祝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
意になりながら)四郎五郎様のいわれる通りじゃ。(藤十郎の前に、いざり寄りながら)前祝いに、もう一つ受けて下されませ。傾城買の所作は、日本無類の御身様じゃが、道な....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
流の細工をしたまでさ」 「ありがてえッ、そうと聞きゃ、もうこっちのものだ。じゃ、前祝いに駕籠《かご》をおごろうじゃござんせんか。この暑いのに、右門のだんなともあ....
恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
、熊と間違えて殺されたりしちゃ困るからなあ。だれかほかの奴を連れていけよ。おれは前祝いでもしてくるから。おっとどっこい! 無罪に決定だ! 無罪に決定! 無罪に決....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
奴を招きよせ、闇から闇に葬る所存じゃわ。その手筈大方もう整うたゆえ、今宵この通り前祝いさせたのじゃ」 「ウフフ。あはは! 竜造寺どの、お身も愈々|耄碌召さった喃....
少年探偵長」より 著者:海野十三
し。それじゃ、今夜から監視をはじめるのだろうが、君たち、飯はまだだろ。それじゃ、前祝いに夕飯を御馳走しよう」 と、親切な小玉氏は、五少年をひきつれて、近所の中....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
、今宵ソ連兵たちが大盤ぶるまいをうけたのは、おそらく明日、太平洋へ乗りだすための前祝だと思うのです。もしそうだとすると、ぐずぐずしていたのでは、間にあいません。....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
。ああそれはすばらしい幸運をひきあてたものだ。さあ、それならここで一つ、景気よく前祝として乾杯しょうじゃないか」 「よかろう。さあはじめるぞ。皆、こっちへよって....
織田信長」より 著者:坂口安吾
から御安心下さい、まず、三日五日ほどユックリ泊って行って下さい。先は天下ひらける前祝い、雁の汁に鶴の刺身、長臣五名をよんで酒宴をひらく。 朝廷へも同じ縁起の品....
怪しの館」より 著者:国枝史郎
ちゃアんと分っておりながら、知らないように志津馬がいう。 「いただきたいもので、前祝いを」 「酒はさっきから飲んでいるではないか」 こういいながら花垣志津馬は....
俊寛」より 著者:倉田百三
に山荘に迎えた夜、清盛をたおす細密な計略を定めたあとで、さながらわれわれの勝利の前祝いのように、期せずして生じたあの諧謔を! 成経 あの機知にみちた、天来の猿楽....
落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
んだ」 そこで一同は額を集めて密議を重ねる。めでたく相談がまとまって、その晩は前祝いに充分のんで、一同アンニャの総代のウチに泊りこむ。 さて、翌朝になった。....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
」 「留守の間に店の菓子を片っ端から食べるが好いかい」 「好いどころじゃア無い、前祝いに一升|提げて来ますよ」 「有難い。魚は海※も結構だッたが、子持の蟹が有っ....
書記官」より 著者:川上眉山
ですな。と善平も笑い出す。 いや、その謎は他日ぜひ解いていただこう。まず今度の前祝いに、改めて献じましょう。と辰弥は盃をさしぬ。対手もなくば善平は早や眠きころ....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
郎死去の報を聞くと、その夜新橋辺の料理屋にあつまって、やがて天下を我が物にすべき前祝いの宴会を開いたとか伝えられている。その中で、川上音二郎はおなじく茅ヶ崎に別....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
なら当分私は丈夫でしょうとか、自分でも信じ、他人にも誇らしげに予告したり、時には前祝いまで済した直ぐ後で、皮肉にも計画や予想がすっかり外れてしまって、ひっこみが....