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剛健
「剛健〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
剛健の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
奴は終《つい》には亡国の種を播《ま》く糞虫《くそむし》となるのだ。太陽は有難い!
剛健強勇を生命とする快男子は、須《すべか》らく太陽に向かって突貫し、その力ある光....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
等が馬鹿にしていた賤《いや》しい武人が天下を取って、鎌倉を中心にして、反ブル的な
剛健質朴な武人の文化を作った。その親玉となったものは源氏、北条氏であったが、これ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
の甲級巡洋艦に比べて、その戦闘力に大きな差異があるのは、主として日本の海軍軍人の
剛健な生活のためである。先日、私は秋田県の石川理紀之助翁の遺跡を訪ねて、無限の感....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
近く、隆い鼻は鳥のものに近く、黄金の色に光った目は神のものに近い。高山の間に住む
剛健な獣の野性と、翼を持つ鳥の自由と、深秘を体得した神人の霊性とを兼ねそなえたよ....
「謀叛論(草稿)」より 著者:徳冨蘆花
我々の脈管には自然に勤王の血が流れている。僕は天皇陛下が大好きである。天皇陛下は
剛健質実、実に日本男児の標本たる御方である。「とこしへに民安かれと祈るなる吾代を....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
喝采した。実際柳の風采、その鷹揚な態度はすでに群衆を酔わした。それに対して小原の
剛健|沈毅な気宇、ふたりの対照はたまらなく美しい。 「柳!」 「小原!」 この....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
育偏重」とである。之に対立させられる善玉としては、「国家観念と道義観念」や「質実
剛健」「実務的実際的教育」などが挙げられる。併し思想問題は一時的な国防上から考察....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
う。――超越、それは以下という意味だ……。」
そしてクリストフはチューリッヒの
剛健な市民ゴットフリート・ケルレル老人――峻厳《しゅんげん》な誠実さと郷土的な強....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ったほかは、国土の貧しさと人口の多さによって、支配階級の武士すらも、もっぱら質実
剛健を旨とせざるを得なかったのである。 台湾、朝鮮、カラフトと明治以後の日本は....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
ないで、再び「伝家のさび刀」をかつぎだしました。そうしてそれに「淳風美俗」とか「
剛健質実」とかいう名をつけて、これこそは国民を指導すべきわが国独特の目標であると....
「人生三つの愉しみ」より 著者:坂口安吾
豪奢の片鱗をとどめるほどの浴室もなく、大半は奥の細道の心境を旨とするかの如き質実
剛健ぶりで、亡国の相に縁遠いのは大慶の至りである。銀座に東京温泉なるものが開店す....
「蝉の美と造型」より 著者:高村光太郎
蛮で、がんばり強く、その声の止め度もなく連続するフォルチシモの物凄い通りに、姿も
剛健一点張である。私は好んでこのセミを作る。翅まで厚くて不透明で茶褐色である事、....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
あるものです。 それが年を経るに従って、男性、女性を発揮して参ります。男性には
剛健の肉体、鬱勃たる勇気、不撓不屈の精神、鋭敏な決裁能力などが盛り上って来ます。....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
中学校以上の卒業者は自他ともに特権階級としていたので、悪く言えば高慢、良く言えば
剛健、自ら指導者たるべき鍛錬に努力するとともに平民出身の一般兵と同列に取扱わるる....