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剛柔
「剛柔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
剛柔の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
これに似て日本で猫を虎に擬《なぞら》えた事『世事《せじ》百談』に「虎を猫とは大小
剛柔遥かに殊《こと》なるといえども、その形状の相類する事絶えて能く似たり、されば....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
ら一ひねりずつひねり取っては付けるから下手《へた》をやると大小ならびにひねり方の
剛柔の異同がはなはだしく、すえられるほうは見当がつかなくて迷惑である。母は非常に....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
れを守るものとして先師の鑑識《めがね》にかない入婿して月輪を名乗っているのだが、
剛柔兼備《ごうじゅうけんび》、よく微塵流の長を伝えて、年配とともに磐石のごとくい....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
僕は今このことについて善悪を議論せんとするものでない。事実がかくあると単純に
剛柔《ごうじゅう》の区別につき一言したいのである。往事の書生が、なるべく外貌《が....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ち半分で、かさかさと荒けずりの仕事を見せると、形の上からも矮鶏の軟らかさに対して
剛柔の対比にもなるし、また、仕事の上では粗密とか強弱などの調和も見せられる、これ....
「三国志」より 著者:吉川英治
親書を開いた。それには、 詔シテ夏侯淵ニコレヲ知ラシム。オヨソ将タルモノハ、当ニ
剛柔ヲ以テ相済ウベク、イタズラニソノ勇ヲノミ恃ムベカラズ。シカレドモ将トシテハ、....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
って、それと殺伐たる陣場弓箭の沙汰とは、いかにも別々な行事らしく見えるが、本当は
剛柔二様の使い分けで、双方共に目に見えぬ精霊を、一日も早く退去させようとする目的....