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「剣先〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

剣先の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
う毒虫は絶滅させなければなるまい。 蝎は敵に囲まれた時は自殺する。おのが尻尾の剣先をおのが首に突き刺して仆れるのである。動物にして自殺するのは、恐らく蝎のほか....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
リ背中を付け、力を罩めた足の指で、辷る甍を踏みしめ、四重目の家根を伝って行った。剣先まで来て振り仰ぎ、屋根棟外れを眺めたのは、鯱を見ようためだろう。しかし、大屋....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
いものを身の中へ隠すのは極めて険呑だ、少し間違えば自分の身に怪我をするか或は又|剣先の刃を欠くと云う恐が有る、して見れば何かで其剣先を包んで置かねばならぬ、さア....
旅愁」より 著者:横光利一
。」 なごやかに笑い合っていたときとて、突如としてその中から突き出された東野の剣先には、一層久慈も返事の仕様がなかった。黙って葡萄酒を東野のコップに注ぎかけよ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
子はわしのところにたくさんございますから、分けてお上げ致しますよ。 与八は、電剣先生から聞き覚えたハト麦の栽培法を、村人に伝授を致しました。それから、ジャガタ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
せん。多くの画家は、低いリアリズムで、自然主義で描いて、わめく顔、ぞっくり揃った剣先とかむしろ動物的にかき、効果をクラシックに迄持続させる芸術性にかけて居ります....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ように、渦巻《うずまき》の中に没してしまっていた……。彼を目ざしたのではないある剣先が、彼の左の胸に達した。彼は倒れ、群集に踏みつけられた。クリストフは人込みの....
花咲ける石」より 著者:坂口安吾
血をふいて、よろめいたのである。ただマがちょッとあきすぎていたから斬りつけたのは剣先で、致命傷には至らなかった。 槍とナギナタが一斉に迫ってきたが、房吉が要心....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
ふしみ》の過所船《かしょぶね》、七村の上荷船《うわにぶね》、茶船、柏原船、千石、剣先《けんさき》、麩粕船《ふかすぶね》。 艫《とも》を擦り、舷《ふなべり》を並....