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剣劇
「剣劇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
剣劇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「映画時代」より 著者:寺田寅彦
大した片腕を根元から切り落とすのであった。 帰朝後ただ一度|浅草《あさくさ》で
剣劇映画を見た。そうして始めていわゆる活弁なるものを聞いて非常に驚いて閉口してし....
「映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
想像される。 この上記の点で著しく対蹠的のコントラストを形成するものは、日本の
剣劇映画における立ち回りの場面である。超自然的スピードをもって白刃と人形とが場面....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
ってかえって観客のあくびを促すような静的なものを作り出すことも可能である。下手な
剣劇の立ち回りがそれであろう。 エイゼンシュテインは、日本の文化のあらゆる諸要....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
全映画の長さの少なくも五割以上を占めているような気持ちがした。 こういう映画の
剣劇的立ち回りではいつでも実に不思議な一種特別の剣舞の型を見せられるような気がす....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
者となって橋の下で死んで行くより外ないだろう。芸術は目下戦争なんだ。当今芝居でも
剣劇というのが何よりも流行するというのももっともなことだと思う。 戦争の時代で....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
めるかも知れない。 大人も子供も、夏は暑いから、せめては新世界へでも出かけて、
剣劇の刃の先きからでも冷気を吸うより外に素晴らしいこともなさそうである。
剣劇の流....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
も少いだろう。彼らは手を打ちふりつつも群衆を教育しつつある。その白い手袋の運動を
剣劇の興味を以て、丁稚小僧の大勢がぼんやりと自転車を抱えながら眺めている。そのフ....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
がじょうずであった、かれはしゃものような声で弁士の似声を使ったり、また箒を提げて
剣劇のまねをするので女中達は喜んで喝采した。 「坊っちゃまはお上手でいらっしゃる....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
は大学切っての堕落書生で、芸者は買う、娘義太夫や女芸人ともネンゴロとなる、特に女
剣劇梅沢梅子一座の花形、梅沢夢之助という美貌の女芸人とは深い仲である。敏司が業を....
「神経」より 著者:織田作之助
流だといわれているくらいである。新派には新派の型があり、義太夫には義太夫の型、女
剣劇や映画俳優の実演にも型があり、浪花節なども近頃は浪花節専門の声色屋が出来てい....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
の蝦蛄の乾もののようになった、両手の指を、交る交る這って舐めろと言え。……いずれ
剣劇や活動写真が好きだろう。能役者になる前に、なぜ、鉄鎚や鑿を持って斬込んで、姉....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
るものだろう。フランシス・ベエコンの性格を説明しえたものがあるだろうか。清教徒が
剣劇役者の兄弟であることを、どんな方法で理解させられるだろう。その経糸に十六世紀....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
立たない、それが彼を救ってくれたと云ってもよかった。 口の悪い人は、狸爺だの、
剣劇の名人だのと云った。それはずるくって、立ち廻わりが上手だという意味であるが、....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
っても『新派』、由良一座というものはどこまで行っても由良一座。……新しい芝居だの
剣劇だのがいくらさかって来たって、それはそれ、これはこれ、だからといっていまさら....
「雷門以北」より 著者:久保田万太郎
露骨」な安来節、鴨緑江節が勢力をえている。そのかみの壮士芝居よりもっと「浅薄」な
剣劇が客を呼んでいる。これを活動写真のうえにみても、いうところの「西洋もの」のこ....