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剣難
「剣難〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
剣難の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ゃくって、「大凶結構。男が一度惚れたからにゃ、身を果すくらいは朝飯前です。火難、
剣難、水難があってこそ、惚れ栄えもあると御思いなさい。」と、嵩《かさ》にかかって....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
い、私は子供の時分は清之進《せいのしん》と云うたが、どの人相見に観《み》せても、
剣難の相があると云うたに依《よ》って九歳の折《おり》に出家を遂《と》げ、谷中|南....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
田町へ行って綾衣の生まれ月日を言うと、占い者は又もひたいに皺を寄せて、この女には
剣難の相《そう》があると言った。お静も真っ蒼になってふるえて帰った。綾衣にむかっ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
目をかけてつかわすぞ、神妙に占ってみい」 「………」 「どうじゃ。第一聞きたいは
剣難じゃ。あらば早う会うて見たいものじゃが、あるかないか、どうじゃ」 「………」....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かりも前から、どこへ行ってしまったか判らないんですよ。方々の卜者にみて貰ったら、
剣難があるの、水難があるのと云われたそうで、おっかさんはなおなお苦労しているんで....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
戴き、実に何ともお礼の申そうようはございません」 良「孝助殿、お前帰りがけに屹度
剣難が見えるが、どうも遁れ難いから其の積りで行きなさい」 相「誰に
剣難がございま....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
で法事でも為て貰いたい、よく/\因縁の悪いと見えてまア是れ情ない、出家を遂げても
剣難に遭うて死ぬは、何ぞ前世の約束で有りましょう、実に胸が痛うて成らん、お酒を一....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
命を殞《おと》すことのあり得べきお方ではない、もし先生が死なれたとすれば、病難、
剣難のほかの、人間の手ではどうしても防ぎきれない天災によって殺されたと思うことの....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ないか知ら」 「だって、盲目ではね」 「目が明いていたら、きっとやるに違いない、
剣難の相というのは、たしかにあんなのを言うんだろう」 「そうだね、あれこそ
剣難の....
「女難」より 著者:国木田独歩
家に帰えるやすぐと祖母にこのことを吹聴しましたところが祖母は笑いながら、 『男は
剣難の方がまだ男らしいじゃないか、この児は色が白うて弱々しいからそれで卜者から女....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
仏を申されないことがあるということを感じたのであります。それは何かというとつまり
剣難であります。刀で斬られる、そのときに念仏が申されるか。念仏のために汽車のまえ....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
光を漂わした眼、しかも左の一眼には、星さえ一つ入っている。顎の真中に溝があって、
剣難の相を現わしている。小鼻の小さい高い鼻、――いやという程高いので、益々人相を....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
たのであった。
「準頭に赤色が現われていた。赤脈が眸をつらぬいていた。争われない
剣難の相であった」先刻方自分の人相を、刀の平へ写して見た時、それが現われていたこ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
義観は、じっと月丸を眺めていたが
「利発な方じゃが、瞳中少し、険難だの」
「
剣難」
「剣ではない、陰険の険」
「はっ」
「ま、気をつけるがよい。病人は、全身....
「迷信解」より 著者:井上円了
ころの墨色なるものは、妄談を極めたるものにして、文字の墨色をみて、何年何月何日に
剣難がある、火難がある、病気が起こる等の予言を与うることに定まっておる。かかる予....