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剥製
「剥製〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
剥製の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「早春」より 著者:芥川竜之介
等の心臓さえはっきりと人目に映《えい》ずるのを感じた。しかしこの標本室へ来れば、
剥製《はくせい》の蛇《へび》や蜥蝪《とかげ》のほかに誰|一人《ひとり》彼等を見る....
「恐竜艇の冒険」より 著者:海野十三
の、珊瑚《さんご》だの、極楽鳥《ごくらくちょう》の標本《ひょうほん》だの、大きな
剥製《はくせい》のトカゲだの、きれいにみがいてあるべっこうガメの甲羅《こうら》な....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
。これはもちろん火がつくところから自然と連想を生じたのであろう。 一三
剥製の雉 僕の家へ来る人々の中に「お市さん」という人があった。これは代地かどこ....
「蠅男」より 著者:海野十三
みらしい頗る金の懸った、それでいて一向|垢ぬけのしない家具調度で飾りたて、床には
剥製の虎の皮が三枚も敷いてあり、長椅子にも、熊だの豹だのの皮が、まるで毛皮屋に行....
「地球盗難」より 著者:海野十三
も感じられた。その窓下に忍びよった大隅学士は、恐る恐る頭をあげてみた。室内には、
剥製にした動物の標本が処も狭く並んで居り、広々とした壁にはいろいろの天体図や気象....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
段を見せている。錆びた朱いろの絨緞を敷きつめたところどころに、外国製らしい獣皮の
剥製が置いてあり、石膏の女神像や銅像の武者像などが、規律よく並んでいる。 かの....
「海底都市」より 著者:海野十三
、あやしい人物がうろうろしているんだからね。この間も、博物標本室の、象《ぞう》の
剥製《はくせい》標本の中から、のこのこと出て来た諜者《ちょうじゃ》がいたからね、....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
かり盗んで行くのです。建物から一夜のうちに時計台を盗んでいったり、科学博物館から
剥製の河馬の首を盗んでいったり、また大いに変ったところでは、恋敵の男から彼の心臓....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
かっている。壁はまったく装飾なく、羽をひろげた大きいひからびた蝙蝠や、豪猪の皮や
剥製の海毛虫や、それらが何だか分からないような形になって懸かっている。但し、彼は....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
時代の鎧甲、宝石をちりばめた印度風の太刀、磨ぎ澄ました偃月刀、南洋産らしい鸚鵡の
剥製、どこかの国の国王が、冠っていたらしい黄金の冠、黒檀の机、紫檀の台、奈良朝時....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
淋しいおもいがした。 他には石仏の重い、動かせないようなものがあったり、動物の
剥製などがあった。虎や豹や鳥の
剥製をみた。 日本の博物館のように、何時でも行き....
「中支遊記」より 著者:上村松園
、かさばるものばかりであるといった感じだった。それにあまり珍しいとも思えぬ動物の
剥製など。私の眼をひいたものと言えば種々の墨ぐらいのものであった。相当よいもので....
「あほう鳥の鳴く日」より 著者:小川未明
の翼の長い鳥がじっとして立っています。ちょうど、それは鋳物で造られた鳥か、また、
剥製のように見られたのでありました。 男は、夜おそくまで、障子を開け放して、ラ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
、いくつも木のお扇子がつくれます。 坊や、 博物館にはまたいろんな鳥や小鳥の
剥製が、硝子戸棚の中に飾ってありました。 えぞせんにゅう、えぞおおあかげら、く....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
とり長吏として、これら落伍者の上位に立って、その支配の地位におったもののみが、皮
剥製革の有利の事業を独占し、旧慣のままに肉を喰ったというだけの、ただそれだけの理....