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剪る
「剪る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
剪るの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
いおかしみをもってわれらの心に訴える。梅花の美しさを述べた後「一枝を伐らば一指を
剪るべし。」という文が書いてある。花をむやみに切り捨てたり、美術品をばだいなしに....
「運命」より 著者:幸田露伴
母兄弟なり、今陛下に事うるは天に事うるが如きなり。譬えば大樹を伐るに、先ず附枝を
剪るが如し、親藩既に滅びなば、朝廷孤立し、奸臣志を得んには、社稷危からん。臣|伏....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
は手に持ちし山百合の花うちまもりつつ「きれい。でも、山に置いといた方がいいのね、
剪るのはかあいそうだわ!」 二人が問答の間に、一|輛の車は別荘の門に近づきぬ。....
「伸子」より 著者:宮本百合子
芝を見て暮していた。その間の気持や、今自分達二人が、透明に秋陽のさす庭で、薔薇を
剪る剪らぬと云い縺れている心持。烈しく愛し合っていた筈の二つの心が連絡を失い、た....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
成て夢我夢中、きらめく刃は金剛石の燈下に転ぶ光きら/\截切る音は空駈る矢羽の風を
剪る如く、一足|退って配合を見糺す時は琴の糸断えて余韵のある如く、意糾々気|昂々....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ございます」 治「心の証拠と仰しゃっても別に何もありません、と云って、まさか髪を
剪るの指を切るのと云う訳にも往きませんが」 女「女の口から此の様な事を云い出すは....
「風波」より 著者:井上紅梅
真ッ最中であったから、この機に乗じて趙七爺に向い「今の長毛(革命党)は人の辮子を
剪るので、坊さんだか、道士だか、見分けのつかぬ頭になった。昔の長毛(長髪賊)はこ....
「酒徒漂泊」より 著者:佐藤垢石
―わしも、俳句は好きだ。どれ、みせてごらん』 と、言って短冊をとりあげ、 木瓜
剪るや刺の附根の花芽より と、読んだ。そして、しばらく首を傾げていたが、 『ま....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
ございます。鍛えが宜しいから、ジョキリと一鋏で剪れるが、下手な人のこしらえた鋏で
剪ると、バラ/\に先が散ばって幾度こいても揃いませんから、また
剪ると額の処へ細か....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
に、部屋の外にかがみこんだ者があった。
短檠の灯が翳くなる……
丁字を
剪る。
すぐ、武蔵はまたかがみ込んで、彫刀を把る。
宵のうちすでに、山は、深....