» 剰え

「剰え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

剰えの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
想い出」より 著者:上村松園
に松年先生の御勧めで〈四季美人図〉を初出品致しまして、思いがけなく一等褒状を得、剰え、その時御来朝の英国のコンノート殿下の御目にとまり御買上の光栄に浴しました時....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
いる。カサカサと徒に音のみ高くて、泳ぐような足つきでは一歩を運ぶにも困難である。剰え、二日以来足の痛みは、今朝宿を出た時から常ではないので、この急峻な山道では一....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
自白をしたと云う事を深く後悔していた。彼は周囲の事情が刻々に自分に不利に展開し、剰え立派な自白と云うものがあるので、最早云い逃れられぬ羽目に陥っていた。彼はこの....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
おしでないよ」 と孝助はいよ/\手打になる時は、隣の次男源次郎とお國と姦通し、剰え来月の四日中川で殿様を殺そうという巧みの一|伍一什を委しく殿様の前へ並べ立て....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
又市見忘れはすまい、お繼だ、よくも私のお父様を薪割で打殺して本堂の縁の下へ隠し、剰え継母を連れて立退き、また其の前に私を殺そうとして追掛けたな」 と続けて切り....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
まには確か早く別れたから、大概織江殿の手一つで育てられた、其の父が何者かに討たれ剰え急にお暇になって見れば、差向何処と云って落着く先に困ろうとお察し申すが、まゝ....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
います」 文「その又取締が如何いたした」 罪「日頃罪人一同の喰物の頭を刎ね、剰え年に二度か三度のお祭日に娑婆飯をくれません、余り無慈悲な扱いゆえ、三人の総代....
技術の哲学」より 著者:戸坂潤
スの経済学者達もよくこれを真似ている)。彼等は両者の間に何等本質的な区別を見ず、剰え、槓杆・鉋・螺旋・楔等の単純な機械力を機械と呼んでいるのである。なる程どんな....
婦人と思想」より 著者:与謝野晶子
並に解放せられたのではないか。自分らの解放せられた喜びを忘れて婦人の解放を押え、剰え昔の五障三従や七去説の縄目よりも更に苛酷な百種の勿れ主義を以て取締ろうという....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
というが、おれは四十を七つも越えてからあんな失策をやって、禄を離れ家名をつぶし、剰え独りの子まで他国へ流浪させてしまった。……考えれば慚愧にたえない。死んだ妻に....