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割合
「割合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
割合の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
はすなわち人間の河童よりも進化していないことを示すものである。
十二
ある
割合に寒い午後です。僕は「阿呆《あほう》の言葉」を読み飽きましたから、哲学者のマ....
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
い。僕は木下杢太郎《きのしたもくたろう》君ではないから、何サンチメートルくらいな
割合で、揺れるのかわからないが、揺れる事は、確かに揺れる。嘘だと思ったら、窓の外....
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
と目笊とせっけんで一組、たわしと何とか笊と杓子で一組、下駄に箸が一膳で一組という
割合で、いちばん割の悪いのは、能代塗の臭い箸が一膳で一組である。こいつだけは、僕....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
はなかった。いや、母が兄をつれて再縁したと云う事さえ、彼が知るようになったのは、
割合に新しい事だった。ただ父が違っていると云えば、彼にはかなりはっきりと、こんな....
「或る女」より 著者:有島武郎
天才|風《ふう》に蒼白《あおじろ》いなめらかな皮膚の、よく見ると他の部分の繊麗な
割合に下顎骨《かがっこつ》の発達した――までどこか葉子のそれに似ていたから、自意....
「或る女」より 著者:有島武郎
が葉子の心の中には平気で両立しようとしていた。葉子は眼前の境界でその二つの矛盾を
割合に困難もなく使い分ける不思議な心の広さを持っていた。ある時には極端に涙もろく....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
も稼《かせ》いでも貧乏しているので、だらしのない汚い風はしていたが、その顔付きは
割合に整っていて、不思議に男に逼《せま》る淫蕩《いんとう》な色を湛《たた》えてい....
「星座」より 著者:有島武郎
掛蒲団をぽんぽんと敲《たた》きつけてくれた。
清逸は一昨日ここに帰ってきてから
割合によく眠ることができた。海岸のように断続して水音のするのはひどく清逸の心をい....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
アンの丘陵の裂け目からまっしぐらにこの高原の畑地を目がけて吹きおろして来る風は、
割合に粒の大きい軽やかな初冬の雪片をあおり立てあおり立て横ざまに舞い飛ばした。雪....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
その為めに彼等は洗練された感覚を以て洗練された感覚に訴えようとする。感覚の世界は
割合に人々の間に共通であり、愛にまで直接に飜訳され易いからである。感覚の中でも、....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
な数だけしかなく、寺院中に大事に秘蔵されていた。このようにして僧侶の知恵の宝物は
割合に速やかに増加していったが、その中から一般民衆の間に漏れ広がったのは実に言う....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
た、格別不思議とも無気味とも思われない、自然の現象に過ぎませぬ。従って私としては
割合に平気な気持で自分の臨終の模様をお話しすることができるのでございます。 四....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
思うが、始めて洋燈が移入された当時の洋燈は、パリーだとか倫敦辺で出来た舶来品で、
割合に明いものであったが、困ることには「ほや」などが壊れても、部分的な破損を補う....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
万という目にみえないちいさい生き物のことをおもいました。それは、からだの大きさの
割合からすると、ちょうどわたしたちが雲の上まで高く投げられたと同じようなものでし....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
し時代が移り変って、現今では欧洲の大学には物理や化学の立派な実験室が出来た。その
割合に王立協会のは立派にならない。今日でも講義をする場所としては有名であるが、そ....