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割腹
「割腹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
割腹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
うも致し方がない、死を極めておいでなすって見れば仕方がないによって、手前此の場で
割腹致しお先供《さきとも》を致す」 か「私《わたくし》も供《とも》にお先供致し....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
ての真相を知ると、君臣の義もこれまでと思ったと見え、いい合わせたごとく、相続いて
割腹した。 横目付からその届出があると、忠直卿は手にしていた杯を、ぐっと飲み干....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
》が砂村先にお遊山《ゆさん》へおもむいたみぎり、つらあてにそのお駕籠《かご》先で
割腹自刃を遂げたのでありました。そういう場合のそういう事件を仮借することなしに裁....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
えたことばが、まず用人黒川を見舞いました。 「世間に知られちゃ、きさまも北村殿も
割腹ものだ。手数をかけずにどろを吐けッ」 「…………」 「まだつまらぬ強情張るの....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
なっていった。その年の七月頃には、不治であることが宣告された。 新一郎が病床で
割腹自殺したのは、八月一日であった。 数通の遺書があった。万之助に宛てたのは、....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
いが、さッと主水之介のおもてをよぎり通りました。 今のさき、脇差をつきつけて、
割腹自裁を迫ったばかりなのです。死なぬと言ったら、俄かに将軍家お直裁に戦法を替え....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
叱るでないぞ。いずれも近頃は気が張り切っている様子じゃ。僅かな粗相をも深く耻じて
割腹する者が出ぬとも限らぬからな。よいか。決して強く咎めるでないぞ」 「はっ。心....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
引き受ける。このたびの儀は、備前家来|日置帯刀に謹慎を申し付け、下手人滝善三郎に
割腹を申し付けたから、そのことを各国公使に告げるよう勅命をこうむった、と認めてあ....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
あしたすぐ殿へこの書状を差上げよと家来に言いつけ、何のためらうところも無く見事に
割腹して相果てたとはなかなか小気味よき武士である。女二人は、金内の屍に百右衛門の....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
ら突落して殺そうという事を私が立聞しましたゆえ、源次郎お國をひそかに殺し、自分は
割腹しても何うか恩ある御主人を助けたいと思い、昨年の八月三日の晩に私が槍を持って....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
当然と仰しゃるだけで仕方がありませんよ」 山「露顕しては止むを得ない、何うしても
割腹致すまでの事で」 きん「貴方は又そんな事を云って、仕様がございません、それじ....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
んけど大した意気込みで不平を云うとって、取り合わん。『こないなことなら、いッそ、
割腹して見せてやる』とか、『鉄砲腹をやってやる』とか、なかなか当るべからざる勢い....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
という寺があったが、この寺の住職は駿州大納言派で自分の敗北を慨し、江戸城紅葉山で
割腹自殺した事件なども起こった。この縺れは後年まで続き、ついに四代家綱、五代綱吉....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
よう道理はない、世に捨てられた私の身の上、憖いに生恥を掻くよりも寧その事一思いに
割腹して相果てようか、それとも此の眼病が治る事も有ろうかと種々考えましたが、イヤ....
「むかでの跫音」より 著者:大倉燁子
裟にでかでかと書かれてあった。 「飄然、姿を消した新生寺住職、天光教の奥書院にて
割腹す」 私はそれを横眼で読んだ。 新生寺住職ともあろうものが、謂わば商売|....