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「割麦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

割麦の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
くのぼるおばあさん、おくつの中に子供をどっさりいれてしまつにこまるおばあさん、挽割麦《ひきわりむぎ》を三斤《さんぎん》ぬすんでお菓子をこさえる王さまや、拇指《お....
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
に、この親馬鹿が、すぐにのろくなって、お飯粒の白い処を――贅沢な奴らで、内のは挽割麦を交ぜるのだがよほど腹がすかないと麦の方へは嘴をつけぬ。此奴ら、大地震の時は....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
は餅にしてもまだ食える。稗は乃木さんでなければ中々食えぬ。此辺では、米を非常、挽割麦を常食にして、よく/\の家でなければ純稗の飯は食わぬ。下肥ひきの弁当に稗の飯....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
りますが、是へもと云ってお布施を貰い、諸方へ参ってお斎を致しますと、お布施の外に割麦或は粟稗などを貰って、おやまの家の物を食って居るから、実は何時までも置いて貰....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
ている。ドゥ・レセップ氏がそこにいた時に、乾魚の貯蔵はほとんど尽きかけていた。碾割麦《ひきわりむぎ》は非常に高価なので、一般人には買えなかった。河水を干して莫大....
魚と蠅の祝日」より 著者:マクラウドフィオナ
コラムは三日のあいだ断食した。口に入れるものとては、あけがたにひと口の割麦、ひるに一片の黒パン、日の入る頃に藻草のひと口といっぱいの泉の水、それだけで....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
是を「ゴ一つ」とも謂う。すなわち一かたけ、一人一度の食料であって、稗でも粟でも引割麦でも、かねて米と混淆して洗って炊ぐばかりにしてあるのを、その日働いている人の....
母の手毬歌」より 著者:柳田国男
国|諸処にあるが、名まえだけは同じで、物は少しずつちがっている。播磨の一部では挽割麦と蚕豆とをまぜて、塩加減をして飯に炊いたもの、備中の吉備郡では麦と豆とを炒っ....