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剽盗
「剽盗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
剽盗の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
せじま》のある豺《ジャッカル》の新種を、まだ外国人のゆかぬ東北チベットの鎖境――
剽盗《ひょうとう》 Hsiancheng《シアンチェン》 族がはびこる一帯から持....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
なり物騒なものであった。至る所に猛獣毒蛇|魑魅魍魎が横行|跋扈し、野武士邪教徒|
剽盗の類が巣を構えて住んでいた。 そうしてこの頃の富士山は全然休火山とも云えな....
「李陵」より 著者:中島敦
がなければならない始末だと言う。彼の生死不明の噂《うわさ》は彼の養っていた畜群が
剽盗《ひょうとう》どものために一匹残らずさらわれてしまったことの訛伝《かでん》ら....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
過しようという時などは、恩も仇《あだ》もある訳は無い無関係の将士に対して、民衆は
剽盗《ひょうとう》的の行為に出ずることさえある。遠く源平時代より其証左は歴々と存....
「文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
々乎其難哉とは正に此謂いなり、若し古人の意を※襲して即ち古人の田地の種獲せば是れ
剽盗のみ。李白杜甫韓柳の徒何ぞ曽て古今を襲わん。独り漢文学然るに非ず。英のシエク....
「盈虚」より 著者:中島敦
思った途端、左右の叢《くさむら》から黒い人影がばらばらと立現れて、打って掛った。
剽盗《ひょうとう》か、それとも追手か。考える暇もなく激しく闘わねばならなかった。....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
られると、勇ましくその男の頭を射貫いて馬を飛ばして逃げ去った。駅逓馬車★が七人の
剽盗に待伏せされ、車掌がその中の三人を射殺したが、「弾薬が欠乏したために」自分も....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
て我が国に帰化し、その数数千に及び、武蔵その他の東国に住んだが、それらの者の長、
剽盗に家財を奪われるを恐れ、塚を造り、神を祭ると称し、塚の下に穴倉を設け、財宝を....
「五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
、五右衛門も秀吉を疎むようになった。 遂々或る日瓢然と、伏見の城を立ち去った。
剽盗に成ったのは夫れからである。 五右衛門が伏見から去ったのを、誰にもまして失....
「無月物語」より 著者:久生十蘭
当時、京から大津へ出る美濃路の口にあたる栗田口や逢坂|越《ごえ》には、兇悪無慙な
剽盗《ひょうとう》がたむろしていて、昼でも一人旅はなりかねる時世だったが、泰文は....