劃する[語句情報] » 劃する

「劃する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

劃するの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国語音韻の変遷」より 著者:橋本進吉
しかもこれに続く時代との間にはかなり音韻状態の相違が認められるので、ここで時期を劃するのを便宜と考えたからである。もとよりこれは便宜から出たものである。今後、各....
柿の種」より 著者:寺田寅彦
ヒー主観の新酒|哉(昭和三年十一月、渋柿) * 甲が空間に一線を劃する。 乙がそれに続けて少し短い一線を画く。 二つの線は互いにある角度を保....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
うなり行くにつれ、江戸ッ児の愛自然心は更に箱庭に馳せて、やがて尺寸の天地を新たに劃する。 曩には専ら田園の趣味を伝えしもの、這度は山野に則り、忽ちにして森林、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
知識に於ては、当代に人も許し、吾も信ずるところの身でありながら、その西洋の歴史を劃する宗教の出現について、ほとんど無知識であるのみならず、不具なる支那少年から、....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
に起らない。 『イムペレエタアと称する霊からの通信の開始は、私の生涯に一新紀元を劃するものである。それは私にとりて、精神的再生を遂げしめた教育期間で、爾来、私は....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
たので、その荘園取り払いの歴史中で、近江征伐のごときは正《まさ》に一つの大段落を劃するものだ。約言すれば応仁の乱があり、それからして近江征伐が文明年間の末に失敗....
群集」より 著者:豊島与志雄
なかった。それは軍隊の規律上当然ではあるが、この場合如何にも陰惨に見えた。空地を劃する曲線の所に、巡査が四、五人歩き廻っていて、寄って来ようとする群集を逐払って....
七重文化の都市」より 著者:野上豊一郎
風にして、カイロは五千五百年間に複雑な変遷を経験したのであるが、それを大まかに区劃すると七通りの変遷をしたことになる。初めは(一)古代エジプト王朝発祥の地として....
経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
富ましめた後に生活維持に対する国家の援助を請求し得る人々との間に、適当な分界線を劃するであろう。』ハンサアド議会史、第三二巻、七一〇頁。 この害悪の性質が救....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
るが、少年から青年に経過するその間の変遷は実際には驚くべきものがある。ただ一線を劃するのでなくして、平地に山のような波瀾を起すのである。別天地に入るのである。 ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
を利用して、都市計画を実施し、大道路を新設したり、工場地帯、緑地帯、住宅地帯を区劃する。焼けなければそう完全に急速に行うべからざる工事ができたではないか。戦争で....
兄妹」より 著者:岡本かの子
姿がただただいたましく悲しかった。兄妹の行き着くべき大家族の家の近くに武蔵野を一劃する大河が流れていた。日は落ち果てて対岸の燈が薄暮の甘い哀愁を含んでまばらにま....
山の人生」より 著者:柳田国男
などとともに、中古以前からの郷の名・里の名にありますが、今日の境の村と村との堺を劃するに反して、昔は山地と平野との境、すなわち国つ神の領土と、天つ神の領土との、....