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劇烈
「劇烈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
劇烈の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「佐渡」より 著者:太宰治
やである。負けるような気がして、いやである。ばかな事と知りながら実行して、あとで
劇烈な悔恨の腹痛に転輾《てんてん》する。なんにもならない。いくつになっても、同じ....
「永日小品」より 著者:夏目漱石
と同時に、婆さんは例のむくんだ眼を翻《ひるが》えして下から豊三郎を見上げた。 金
劇烈《げきれつ》な三面記事を、写真版にして引き伸ばしたような小説を、のべつに五六....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
星の会合、次には獅子座で太陽と木星の会合があったが、この年の夏は珍しいほど暑気の
劇烈な夏であった。また一五六三年に、土星と木星とが獅子座において、しかも蟹座のお....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
覚、それに、擽痒の感覚には一番刺戟されやすいのだからね。すると、当然その場所に、
劇烈な擽痒が起る。そうしてそれが電気刺戟のように、頸椎神経の目的とする部分を刺戟....
「東京八景」より 著者:太宰治
味わった。 思いも設けなかった運命が、すぐ続いて展開した。それから数日後、私は
劇烈な腹痛に襲われたのである。私は一昼夜眠らずに怺えた。湯たんぽで腹部を温めた。....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
凄くなって来た。次にどてらを尻端折して毛臑丸出しの短慶坊が、立ち上りかけて、急に
劇烈の腹痛にでも襲われたかのように嶮しく顔をしかめて、ううむと一声|呻き、 「時....
「ねずみと猫」より 著者:寺田寅彦
る猫にしくものはないと思わないわけにはゆかなかった。 ねずみの跳梁はだんだんに
劇烈になるばかりであった。昼間でもちょろちょろ茶の間に顔を出したりした。ある日の....
「小爆発二件」より 著者:寺田寅彦
煙の柱の外側の膚はコーリフラワー形に細かい凹凸を刻まれていて内部の擾乱渦動の
劇烈なことを示している。そうして、従来見た火山の噴煙と比べて著しい特徴と思われた....
「天災と国防」より 著者:寺田寅彦
れがちな重大な要項がある。それは、文明が進めば進むほど天然の暴威による災害がその
劇烈の度を増すという事実である。 人類がまだ草昧の時代を脱しなかったころ、がん....
「颱風雑俎」より 著者:寺田寅彦
い。 これに聯関して、やはり土佐で古老から聞いたことであるが、暴風の風力が最も
劇烈な場合には空中を光り物が飛行する、それを「ひだつ(火竜?)」と名づけるという....
「わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
のだつた。あらゆる者を憎んでゐた。そして、自らの魂すらも憎しみによつて刺殺した。
劇烈な疲れが涯の知れない遠い厚さで四辺をとつぷり包んでゐた。 彼はレシイナを思....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
。 一八七二年正月ケント州の Bedgebury の親戚の宅で泊っているうちに
劇烈な熱病(rheumatic fever)に罹り、一事は心許ない容態であった。....
「誤った鑑定」より 著者:小酒井不木
しても呼気を出さない。第二に、自絞の場合には、吸息時に行われるから、肺臓の鬱血が
劇烈ではないが、他絞の場合には呼息時に行われるから、肺臓の鬱血が
劇烈で、丁度肺水....
「血の盃」より 著者:小酒井不木
を焼いて消えたので、右眼が頻りに痛み出した。 花嫁は高熱に苦しみ、花婿は右眼の
劇烈な疼痛に苦しみ、結婚式はさんざんな破目に終った。人々はただもう、あさ子の執念....
「ある自殺者の手記」より 著者:小酒井不木
を伴うものは好ましくない。又味の悪いのも面白くない。亜砒酸は無味であるけれども、
劇烈な胃腸症状の起こるのは何としても不愉快である。又青酸は瞬間的に死を起こすとい....