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劇甚
「劇甚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
劇甚の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
……」と、今更コケの夢見るような煩悶とは、さもありなん、さもそうず 同質本の競争
劇甚は双方の大損であった 昨年猛烈な競争で泥仕合をやった小供相手の全集とか文庫と....
「現代日本の開化」より 著者:夏目漱石
その発現は世の中にどんな形になって、どんなに現れているかと云うことは、この競争|
劇甚《げきじん》の世に道楽なんどとてんでその存在の権利を承認しないほど家業に励精....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
家の常に陥《おちい》る弊竇《へいとう》である。主人の逆上も小事件に逢う度に一層の
劇甚《げきじん》を加えて、ついに大事件を引き起したのであるからして、幾分かその発....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
論僕の肝臓に変調を来した結果でもありません。医学上の術語でウィリス徴候と云って、
劇甚な響と同時にくる微細な音も、聴き取ることが出来るという――聴覚の病的過敏現象....
「道標」より 著者:宮本百合子
させ、歩道の人の歩みもそれにつれて規制しずにはおかない場所だろう。パリのその交通
劇甚の三つまたにあるのは、マデレイヌからふたすじの街通りへ向って三角州のようにつ....
「天災と国防」より 著者:寺田寅彦
き西欧文明諸国の多くの国々にも全然無いとは言われないまでも、頻繁にわが国のように
劇甚な災禍を及ぼすことははなはだまれであると言ってもよい。わが国のようにこういう....
「激動の中を行く」より 著者:与謝野晶子
としてまだ足らず、更に思想的、経済的、政治的、社会的の猛烈な戦争と混乱との中に、
劇甚な苦痛の試錬を受けねばならないのは理由のあることだと思います。 新しい浪曼....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
激浪の中に、悠然として雄飛するものは信天翁のみ。終日風雨やまず、夜に入りてさらに
劇甚となる。 二十五日、風雨、怒濤ますますはなはだし。午後雨やみたるも、風力さ....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
は、彼らが穢れたものだと誤解せられた点に素因を有している。しかしながらその圧迫を
劇甚ならしめた直接の動機は、彼らの人口増加から起った生活難の結果である。彼らにし....
「特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
あった事が察せられるのである。そしてかくの如きの例は他にも甚だ多い。 部落民が
劇甚なる増加率を以て増殖して来た過去の事歴は、全国を通じてほぼ同様で、もと非人と....