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劇詩
「劇詩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
劇詩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
して悲壮ではないのだ。つまりその一句と云うのが、『|ルクレチア盗み』という沙翁の
劇詩の中にあって、羅馬の佳人ルクレチアがタルキニウスのために辱しめをうけ、自殺を....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
、これこそは正義の劇団。こよいは、イギリスの或る女流作家の傑作、『迎え火』という
劇詩を演出して御覧にいれまする。不馴れの老爺もまじっている劇団ゆえ、むさくるしい....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
的でないもの」を発見することにかかっている。けだし西洋の文学史は、古代の叙事詩や
劇詩に始まり、小説等の散文学は、すべてこの希臘《ギリシャ》詩の精神から、後に発展....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
もない限り、あり余る程の而も生きた社会批判という真理を盛られているので、従って悲
劇詩人(哲学者式概念劇もこの系統にぞくする――プラトンの対話篇)の得意な「詩」の....
「芽生」より 著者:宮本百合子
からのぼる焔に巨大な頭をかがやかせ高楼の上に黄金の□□□□の絃をかきならして大悲
劇詩人の形をまねて焔の鬨の声とあわれな市民の叫喚の声とをききながら歌うネロの驕っ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
じゃないか。ときには、アリョーシャ、笑っちゃいけないよ、僕はいつか一年ばかり前に
劇詩を一つ作ったんだ。もしも、僕につき合ってもう十分間ほど暇をつぶすことができる....
「盗まれた手紙」より 著者:佐々木直次郎
olyot de 〔Cre'billon〕(一六七四―一七六二)――フランスの悲
劇詩人。“〔Atre'e〕 et Thyeste”はその一七〇七年の作である。....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
りしてはいなかった。それでも劇は、彼が思いもつかない夢のような近東の事柄だった。
劇詩の筋は荒唐無稽《こうとうむけい》で、まったく訳がわからなかった。クリストフは....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
の傾向)――それに従ってはいけないということを、彼女は彼に教えてやった。偉大なる
劇詩人は、きまりきった舞台のために働いたり、自分の自由になし得る俳優らにかえって....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、そしてただ一人の筆者。スペインの大尉ドン・アルヴァレス、不幸なる女バリザール、
劇詩人ジャンフロー、老俳優ファバントゥー、それらは四人のジョンドレットにすぎなか....
「シェイクスピアの郷里」より 著者:野上豊一郎
敬意を表したものと思ってはいけない。今日でこそシェイクスピアといえば、世界最大の
劇詩人といわれるけれども、彼は生前にそういった名誉を楽しむことはできなかった。死....
「北村透谷の短き一生」より 著者:島崎藤村
の人となりというものは出ていると思う。その中には小説の書き掛けがあったり、種々な
劇詩の計画を書いたものがあったり、その題目などは二度目に版にした透谷全集の端に序....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
ラノ・ド・ベルジュラック」の上演によって、一躍、少壮にしてパリ劇壇の寵児となった
劇詩人で、この芝居の空前の成功には三つの理由が挙げられています。即ち、戯曲そのも....
「純粋戯曲への道」より 著者:岸田国士
」の流れを、瞬間々々のイメージが背負っている。文学座の若い俳優諸君は、この唐突な
劇詩にまだなじまぬところもあって、すこし力のいれどころに迷っているのていであるが....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
主義者の詩人に属している。日本にはかつて決して、ボードレエルの如き真の絶望的な悲
劇詩人は生れなかったし、今後の近い未来にもまた、容易に生れそうに思われない。 葱....