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劇通
「劇通〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
劇通の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
。真向うの下座敷では義太夫の三味線がきこえた。 宿の主人が来て語る。主人は頗る
劇通であった。午後三時ふたたび出て修禅寺に参詣した。名刺を通じて古宝物の一覧を請....
「道標」より 著者:宮本百合子
。――
「『射撃《ヴィストレル》』の方が、あれでまだ芝居になっている」
素子が
劇通らしく云った。
登場人物が善玉・悪玉に固定されているような点に難があったが....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
こに真志屋五郎作と石塚重兵衛とを数えんがために、芸術批評家の目を立てた。二人は皆
劇通であったから、此の如くに名づけたのである。あるいはおもうに、批評家といわんよ....
「能とは何か」より 著者:夢野久作
記憶する)は真正面から「能」を研究して批判しているし、ゴールドン・クレイグという
劇通は裡面から英国の劇壇の新傾向を解剖して「劇の窮極の形の一つに仮面舞踊劇が存在....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
に「馬の別れ」を思い出すほどに有名なものになってしまった。 その時に、いわゆる
劇通連のあいだには、菊五郎の芝居よりも円朝の話の方がやはり面白いという評があった....
「嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
とか、何々博士とかが少し演劇に関して「素人考え」を述べると、世の中はただちにやれ
劇通だとか芝居通だとかいって変に敬意を表し、本人もいい気になって堂々と意見を公表....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
の芝居 東京の小芝居――本郷の春木座――入場料六銭――木戸前の混雑――家内第一の
劇通 「船弁慶」と「夢物語」 団十郎の知盛――渡辺崋山と高野長英――多摩川大洪水....
「源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
る。こうして、彼は次第に大歌舞伎から逐わるるような運命に陥った。 今日、一部の
劇通に讚美せらるる「女定九郎」や、「鬼神お松」や、「うわばみお由」や、「切られお....
「秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
。真向うの下座敷では義太夫の三味線がきこえた。 宿の主人が来て語る。主人は頗る
劇通であった。午後三時、再び出て修禅寺に参詣した。名刺を通じて古宝物の一覧を請う....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
々木とともに、銀座の名物として今なお名高い。ここの番頭さんに前田さんという非常な
劇通がいて、芝居で分らぬことがあるとこの人に聞きに来るとか、いかにも丸八の番頭さ....