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力に余る
「力に余る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
力に余るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
。彼は、心の底からそれに垂涎《すいぜん》した。価は、二十五人扶持の彼にとっては、
力に余る三両という大金だった。が、彼は前後の思慮もなかった。懐中していた一朱銀を....
「明暗」より 著者:夏目漱石
輪際《こんりんざい》出て来っこなかった。お延にとって最も不幸な点は、現在の自分の
力に余るこの二つのものの間に、きっと或る聯絡《れんらく》が存在しているに相違ない....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
下女の癖に大勢の人様に、全くの令嬢だと思わせる様に智慧に逞しい女ですもの私一人の
力に余るは知れた事です、爾と気附かずに相手にして此の様な目に逢ったは全く私が馬鹿....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
はそういう名誉に接して恐縮した。彼は承諾したくてたまらなかった。しかしただ自分の
力に余る役目ではあるまいかと恐れた。彼は文章が不得手だった。
「なに心配すること....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。
けれどもこんどは、一八三二年六月五日の戦いには、この大都市もおそらく自分の
力に余る何かを感じたのであった。パリーは恐怖をいだいた。至るところに、最も遠い最....
「株式仲買店々員」より 著者:ドイルアーサー・コナン
意見はどうかね、ワトソン?」 私は肩をすくませた。 「云いにくいけれど、僕には
力に余るんだ」 私は云った。 「そうかね。だが、最初に、事件をよく注意して見れ....