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力士
「力士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
力士の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
》にさえぎられて、ここまではさして来ない。後ろを見ると、うす暗い中に、一体の金剛
力士が青蓮花《あおれんげ》を踏みながら、左手の杵《きね》を高くあげて、胸のあたり....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
五百の卵を生む。その卵が川に流されて、隣国の王に育てられる。卵から生れた五百人の
力士は、母とも知らない蓮華夫人の城を攻めに向って来る。蓮華夫人はそれを聞くと、城....
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
嶽のように重なり合って眼も口も塞ぎ、おまけに、その雲を突かんばかりの巨人が、金剛
力士さながらに怒張した四肢を張って、口を引ん歪め、半ば虚空を睥睨しているのだ。 ....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
るのじゃ。総監にそういえ」 と、人もなげな口をきいた。 そのとき、入口から、
力士にしてもはずかしくない巨漢が現われた。きちんとした制服に身をかためた植松総監....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
橋に取り残された万力はあっと驚いた。腰の物を取られたからである。 武士は勿論、
力士が腰の物を取られるのも、決して名誉のことではなかったが、更に万力をおどろかし....
「地中魔」より 著者:海野十三
入って元のようにセードばかりが残った。 すると側の扉が開いて、洋服を着た小さい
力士のような大人が入って来た。グリグリと大きい眼だ! 地底機関車 「三吉、....
「幽霊妻」より 著者:大阪圭吉
、御実家で特に贔屓にしていらっしゃる、茨木部屋の二枚目で、小松山という将来のある
力士だったそうでございます。 ――いや、どうも、奥様の幽霊の正体が、お角力取り....
「海底都市」より 著者:海野十三
の力にたとえると、今どこにでもある一番小さいエンジンの出る力は、七尺ゆたかな横綱
力士が出す力ぐらいに相当するんですからねえ、まるで桁《けた》ちがいですよ」 「な....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
ら、ぞろぞろと四、五人づれの人があらわれた。その中に、ひとりの女性が交っていた。
力士《りきし》のようにふとった大きな婦人で、としの頃は三十をすこしこえていると思....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
るという風を示した。彼は爺やらしい汚れたカーキー服を着て、帽子を手に持っていた。
力士のような良い体格の男であった。 「君が芝山宇平さんか」 「はい。さようでござ....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
前だね。はて、聞かないね、その話は……」 「五尺七寸位ある大男で、小肥りに肥って
力士みたいなんだ、その人はね。もっとも洋服を着ているがね。髪は長く伸ばして無帽で....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
った。 「おい太刀川。この次々に起る太平洋上の遭難事件を、君たちはなんとみるか」
力士のような大きな体、柿の実のようないい艶をもった頬、苅りこんだ短い髭、すこし禿....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
、小学校教員斎田初雄、村のものともに追掛け出づ。一方より、神官代理|鹿見宅膳、小
力士、小烏風呂助と、前後に村のもの五人ばかり、烏帽子、素袍、雑式、仕丁の扮装にて....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
もそこへ、魔の手が立樹を動かすように、のさのさと相撲の群が帰って来た。 「それ、
力士連が来た、なお気丈夫じゃあないか。」 と、図に乗っていった。が、この巨大な....
「古事記」より 著者:太安万侶
りました。かように準備をして御子をお抱きになつて城の外にお出になりました。そこで
力士たちがその御子をお取り申し上げて、その母君をもお取り申そうとして、御髮を取れ....