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力漕
「力漕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
力漕の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
。並んだ、剣橋《ケンブリッジ》クルウのオォルの泡《あわ》が、スタアト・ダッシュ、
力漕《りきそう》三十本の終らないうちに、段々、小さくなり、はては消えてゆく。敵の....
「さようなら」より 著者:田中英光
とと晴れた日、白いアカシアの花々が川岸に匂う青い川上に、白いボオトを浮べ、ぼくが
力漕して汗になったので、何気なく上半身、裸体になったら、差向いのそのひとがパッと....
「風知草」より 著者:宮本百合子
う辿られていたことが分ったの。……だから、わかるでしょう? 私がどんなにあなたの
力漕《りきそう》をありがたく思ったか」 ひろ子の妹が、疎開して、夷隅川のそばの....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
嚥みに懸るが、嚥んでいる間は渦巻の形が変る。ね、そうだろう。その機を外さず、舟は
力漕して渦巻から遁れるのだ。それと同じように、いま本艇から出来るだけ沢山の物品を....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
っての外です。自分の描くものに甘えずに、実質的な成長をとげてゆくことは、絶えざる
力漕《りきそう》を要します。極めて現実的な、よく研究され、整理された、真の敏感さ....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
込むのが見えた。 「こちらへあの快艇がやって来ますよ。」と私が言った。 「では、
力漕だ。」と船長が叫んだ。「もう舟が沈みはしないかと構っちゃおられません。もし岸....
「サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
った。 彼等は一夜、丈なす雑草や短い刈込樹に蔽われた堤防の下に舟を舫った。昼の
力漕のために眠りが彼等に早くやって来た。そしてまだ暗いうちに眼が醒めた。厳密に云....
「競漕」より 著者:久米正雄
てこのごろではそれを縫って走る各学校の短艇もめっきりおびただしくなった。 一と
力漕終って、水神の傍の大連湾に碇泊していた吾々の艇内では、衣物を被って休んでいた....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
の声も聞かぬ内に警官は一斉に撃放すや否や、オールに獅噛み付いて、敵艇を突くまでに
力漕した。 敵は依然として泰然自若、舟はジリジリと肉薄した。二名の警官は艫をか....