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「功し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

功しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
在の彼自身の位置は容易に一笑《いっしょう》に付することは出来ない。彼は弔辞には成功し、小説には見事に失敗した。これは彼自身の身になって見れば、心細い気のすること....
十円札」より 著者:芥川竜之介
《あふ》れている。溢れているのは偶然ではない。第一に彼は十円札を保存することに成功した。第二にある出版|書肆《しょし》は今しがた受取った手紙の中に一冊五十銭の彼....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
せながら、やはり私は彼のために、所謂《いわゆる》『愛《アムウル》のある結婚』に成功した事を何度もひそかに祝したのです。 「ところがそれから一月ばかり経って(元よ....
袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
りの間、あの女と忍び合う機会を作るために、あらゆる手段を試みた。そうしてそれに成功した。いや、成功したばかりではない、その時、己《おれ》は、己が夢みていた通り、....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
ちょうどこの戸口の前へ来た時、始めて彼の手から自由になろうとする、最後の努力に成功した、と思うと時ならない風が、さっと若者の顔を払って、足さえ宙に浮くが早いか、....
或る女」より 著者:有島武郎
高かった。出て来ておいて誠によかった。いまに見なさい木村という仁なりゃ、立派に成功して、第一流の実業家に成り上がるにきまっている。これからはなんといっても信用と....
或る女」より 著者:有島武郎
てやるとそこに新しい蠱惑《こわく》がわき上がった。葉子は愛子を美しくする事に、成功した作品に対する芸術家と同様の誇りと喜びとを感じた。暗い所にいて明るいほうに振....
星座」より 著者:有島武郎
いも》(馬鈴薯《ばれいしょ》の地方名)から立派なウ※スキーの採《と》れる方法に成功しそうになっているんです。これがうまくゆきさえすれば、それもひとつ見ていただき....
親子」より 著者:有島武郎
じなのに私は驚きました。小作料を徴収したり、成墾費が安く上がったりしたことには成功したかもしれませんが、農場としてはいったいどこが成功しているんでしょう」 「そ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ければならないので、次には一羽のペリカン次には一頭の牡牛でこの術を行い、完全に成功してみせたというのである。王子たちのみならずファラオ自身も時々この宮中占星官か....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
を生み出した民族であるが今日、寒帯民族のもつ機械文明を模倣し成長せしめることに成功していない。白色人種は、物質文化の行き詰まりを一面に於て唱えながらも、これを刷....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
るため必要最小限度の專制を加えることである。今日自由主義を標榜して國家の運營に成功しているのは、世界にアメリカだけである。かつて自由主義の王者たりしイギリスさえ....
蜜柑」より 著者:芥川竜之介
、あの霜焼けの手が硝子戸を擡げようとして悪戦苦闘する容子を、まるでそれが永久に成功しない事でも祈るような冷酷な眼で眺めていた。すると間もなく凄じい音をはためかせ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
まった。その翌年にファラデーは、電流の通れる針金を磁極の囲りに廻転させる実験に成功したの事で、ジョージ・バーナードというファラデーの細君の弟も手伝っておったが、....
可愛い山」より 著者:石川欣一
て蝋にぶつかり、その線に添うて横にそれるだろうとの案であった。しばらくはこれも成功したが、間もなく役に立たなくなる。我々は窮屈な思いをしながら、一日中むだ話をし....